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空港MRT台北駅、微風広場が駅ナカ開発


ニュース 商業・サービス 作成日:2017年2月23日_記事番号:T00069133

空港MRT台北駅、微風広場が駅ナカ開発

 台湾桃園国際機場捷運(桃園空港MRT)の3月2日開通を目前に、台北市内の始発駅となる台北駅(A1)と台湾鉄路(台鉄)台北駅の連絡コンコース開発をショッピングセンター大手、微風広場実業(ブリーズセンター)が落札した。台鉄台北駅ナカ開発で2016年売上高を25億台湾元(約92億円)へと、9年で3.5倍に伸ばした実績が評価された格好だ。利用者数1日当たり延べ80万人が見込まれる陸の玄関口を充実させるため、早ければ上半期にオープンする目標だ。23日付工商時報が報じた。

/date/2017/02/23/00mrt_2.jpg台北駅ナカの商業施設が充実すれば、観光客だけでなく、帰省客や通勤客にとっても利便性が増す(中央社)

 桃園空港MRT運営会社の桃園大衆捷運(桃園メトロ)が21日実施したA1開発の入札で、微風は義美食品(I-Meiフーズ)、統一企業(ユニ・プレジデント)など9社を破り落札を決めた。

 微風が台鉄などに提出した資料によると、台鉄・台湾高速鉄路(高鉄)・MRT(都市交通システム)が乗り入れるターミナル駅の台北駅は1日当たり利用者数が延べ60万人以上で、桃園空港MRTの開通により延べ80万人を突破する。

 微風が落札したA1開発用地は30~50坪しかないが、台鉄、高鉄などの地目変更で、営業面積は500坪まで広がる見込み。

 微風の岡一郎常務董事は、海外からの観光客に素晴らしい印象を残せるよう、重要な責任を負うと述べた。計画はほぼ固まっており、早ければ上半期にオープンするとの見通しも示した。

 A1開発用地は、土産物や台湾オリジナルの文具や雑貨コーナーを設けるほか、東南アジアからの観光客をターゲットに、靴チェーンのABCマートやコスメセレクトショップ「@cosme store(アットコスメストア)」をオープンする予定だ。

微風台北駅、飲食店が好調

 微風は、A1開発案件の売上高はそれほど大きくない見通しだが、陸の玄関口づくりが10年前に台北駅に進出した当時から廖鎮漢董事長の夢だったと説明した。一方、初年度売上高7億元から昨年25億元まで伸びた微風台北駅(ブリーズ台北ステーション)は、今年も2桁成長が続くと予測した。

 微風台北駅は出店している150店以上のうち、半数以上が飲食店だ。飲食店の年間売上高は20億元余りと、80%以上を占める。天丼専門店「金子半之助」、韓国料理「涓豆腐」、台湾料理「小南門点心世界」と「点点心」、「和食えん」、中国北方料理の「小弄堂」など、年間売上高5,000万~7,000万元の超人気店も営業している。

/date/2017/02/23/station_2.jpg

 台北駅周辺には、微風台北駅のほか、▽新光三越百貨台北駅前店、年間売上高90億元以上▽京站時尚広場(Qスクエア)、70億元▽誠品駅前店、10億元──などの商業施設があり、飲食店や小売りが中心の商圏だ。格安ホテルも多く、日本、韓国、香港などからの個人旅行者が増えている。

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