ニュース 電子 作成日:2017年3月16日_記事番号:T00069496
陳良基科技部長は15日、台湾の人工知能(AI)産業の発展に50億台湾元(約185億円)を投じる考えを示した。大型の高性能計算(ハイパフォーマンスコンピューティング、HPC)研究開発(R&D)センター3~4カ所、小型のR&Dセンター10~20カ所を設立する計画だ。陳科技部長は、無人カー、IoT(モノのインターネット)、スマートマシンなどAIの応用分野は広がりが予想され、台湾メーカーはAIの先進技術があれば、グーグルなど大手のビジネスパートナーになり得ると指摘。10年後には、ファウンドリー世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)に匹敵する台湾企業が誕生する可能性があると期待感を示した。16日付経済日報などが報じた。
陳科技部長は、AI産業でも台湾が重要な役割を果たすとの意欲を表明した(15日=中央社)
陳科技部長は、まず行政院から今年の特別予算を勝ち取り、国家実験研究院(国研院)高速網路計算センター(国網中心、ナショナルセンター・フォー・ハイパフォーマンスコンピューティング、NCHC)が新竹科学工業園区(竹科)、中部科学工業園区(中科)、南部科学工業園区(南科)に置くプラットフォームのHPC計算処理能力を大幅に向上させると説明。来年は科学技術関係予算に組み込み、AIのためのR&Dセンターを設立する考えだ。
産学提携に補助
陳科技部長は、AI先端R&Dセンターは主に大学に設置する構想で、例えばスマートマシンをテーマに、中部の機械メーカーと提携するなどの産学連携が可能だと指摘。AI分野であれば、科技部の審査を通過すればR&D予算を獲得できるようにすると語った。
さらに陳科技部長は、AIはバイオテクノロジー、医学、エンジニアリング、科学、心理学、マネジメントなどの分野との人材交流や、蔡英文政権が促進する「アジア・シリコンバレー計画」に協力することが可能だと述べた。
沛星互動に期待感
陳科技部長は、ハーバード大学を卒業した台湾人が台湾に戻り起業したスタートアップ、沛星互動(Appier)はAIを主要業務とし、シリコンバレーで大手ベンチャーキャピタル(VC)3社から資金を調達していると指摘。10年後には、次の「TSMC」になり得ると予想した。
沛星互動は2012年に台北市で設立された。顧客は既に世界500社以上。創業者の游直翰氏は、企業の経営にはAIの思考が必要になり、教育現場ではAI教育が施されるようになるとみており、AIの前途は非常に明るいと語った。
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