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ネットショッピングの快取宝、経営者が財務危機で逃亡か


ニュース 商業・サービス 作成日:2017年3月20日_記事番号:T00069561

ネットショッピングの快取宝、経営者が財務危機で逃亡か

 昨年9月、台北都市交通システム(MRT)全108駅に購入商品を受け取れるロッカーを設置したオンラインショッピングサイト、快取宝(キャッチパワー)の経営者、孫岳沢氏に財務危機が伝えられている。孫夫妻は既に香港へ逃亡したとされ、同社株主は17日、調査機関に通報するとともに行政院マネーロンダリング防止弁公室に協力を要請した。ただ同社の曽淳宜営運長は同日夜、「経営者の財務状況については分からないが、現在、サービスは正常に提供されており、消費者の権益に影響は出ない」と強調した。18日付聯合報が報じた。

 なお快取宝が台北市、新北市以外で唯一設置している嘉義市の拠点は17日、平日にもかかわらず閉鎖され、これに対し同社台北本社は「近く全ての拠点を再編する」と説明した。一方、法務部調査局・嘉義市調査站は「既に通報を受けており、今後検察官に調査を要請する」と説明。孫夫妻に対しては「帰国して説明を行ってほしい」とコメントした。

 孫氏がフェイスブック(FB)に投稿した説明によると、14年前、商品の出荷でトラブルが生じた際、高利貸に金を借りたことが原因で、現在、負債が100億台湾元(約370億円)に達し、利息も返せない状況に陥ったという。その上で快取宝については経営状況は悪くないと強調し、「許しをもらえるなら、必ず恩返しをしたい」と書き込んでいた。

 なおMRT運営会社の台北大衆捷運(TRTC)は、快取宝の商品受け取りロッカー設置場所の賃料は1カ月約700万元だが、これまで支払いが滞ったことはないと指摘した。ただ、一部メディアは同ロッカーについて、利用状況が予想を下回っており、賃料やメンテナンス料が同社の経営に大きな負担となっていると指摘している。