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台湾セメント、辜公怡氏への世代交代加速【表】


ニュース その他製造 作成日:2017年3月28日_記事番号:T00069711

台湾セメント、辜公怡氏への世代交代加速【表】

 セメント台湾最大手の台湾水泥(台湾セメント、台泥)は27日、香港上場で中国事業を展開する子会社の台泥国際集団(TCCインターナショナル)の総経理に、今年1月に転倒事故で急死した辜成允董事長の息子の辜公怡氏が就任する人事を発表した。辜公怡氏は既に台泥本体の董事に就任しており、一連の動きは世代交代の加速を意味するとみられる。28日付工商時報が報じた。

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 辜公怡氏は米ペンシルバニア大学のビジネススクールである「ウォートン・スクール」を卒業後、金融大手モルガン・スタンレーに勤務。昨年からは台泥内部のエリート養成計画で経営を学んでいる。通常は2年をかけて、生産、財務、管理などの部門で経験を積むが、辜成允氏の急死を受け、世代交代への流れが速まった格好だ。

 辜成允氏は既に董事会への参加に加え、中国への訪問、業界会合への参加などを重ねている。同社幹部は「現場参加で経験と人脈を積み上げ、同業との交流を通じ、現地セメント市場で自分のコネクションを確立してこそ、速やかにこの世界に入ることができる」と指摘した。

 台泥では欧州市場での経験がある張安平氏が董事長に就任したばかりだ。辜公怡氏は金融財務分野で実務経験があるため、市場関係者は、台泥は今後、セメント、化学分野などで国際展開を強化し、数年以内に欧米で企業買収を仕掛けるとみている。