ニュース 社会 作成日:2017年3月31日_記事番号:T00069807
日本統治時代に現在の台北市北投区に建てられ、彰化県のレジャー施設に保管されていた台湾鉄路(台鉄)新北投駅の旧駅舎が元の所在地近くに移築され、約25年ぶりに「里帰り」を果たした。開業101周年に当たる4月1日から一般公開される。
新北投駅舎では31日から5日間連続で、オープンイベントが開催される(30日=中央社)
新北投駅は、1913年に開設された北投温泉公共浴場(現・北投温泉博物館)へ療養に向かう兵士を運ぶために新設された鉄道支線「淡水線新北投支線」の終着駅(当時の名称は新北投停車場)として16年に開業。その後、同地は台湾を代表する温泉地となり、新北投駅を利用する観光客が大幅に増えたことから37年に駅舎の拡張工事が行われた。
しかし終戦後、時代の移り変わりとともに北投温泉からかつてのにぎわいが失われていったこと、および路線バス網の発達により新北投駅の利用者は徐々に減っていった。さらに88年の台鉄・淡水線の廃止、その後の都市交通システム(MRT)化に伴い同駅は現在の新駅舎に移行。旧駅舎は彰化県のレジャー施設「台湾民俗村」の創業者、施金山氏が獲得し、同施設内に移築され、来園者に公開されていた。
ところが施氏が死去した07年以降、同施設は経営が悪化し、12年に一部を除いて運営を停止。旧新北投駅舎は債権者の日栄資産管理に所有権が引き継がれた。
一方、同駅舎に強い思い入れを持つ元所在地、北投区の住民の間では、03年ごろから同駅の里帰り運動が始まり、募金活動も行われた。その結果、所有者の日栄資産管理は13年、駅舎を台北市に無償で寄贈。元の所在地からほど近い北投区の七星公園に移築されることが決まった。
移設に当たり同駅舎はいったん解体され、使用不能となったり、失われた部材を新たな材料で再現した上で、多くの市民の記憶に残る37年に行われた拡張後の姿で再建された。
なお台北市では今後、駅舎内に新北投駅の歴史に関する展示スペースを設けるほか、かつて使用されたプラットホームや線路、ディーゼル車両なども合わせて展示し、当時の雰囲気を再現する計画だ。
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