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大学生の志望職種首位は「事務職」、低賃金の一因?


ニュース その他分野 作成日:2017年4月6日_記事番号:T00069859

大学生の志望職種首位は「事務職」、低賃金の一因?

 労働部は5日、求人ポータルサイト「台湾就業通」のユーザー20万人余りの求職状況を分析した結果、大卒者の志望職種首位は一般事務や文書処理などを行う「事務支援職」であることが分かった。6日付聯合報が伝えた。

 大学新卒者の平均初任給は2万7,655台湾元(約10万円)だが、事務支援職は約2万6,000元だった。労働部は「大学生の多くが比較的低賃金のデスクワークを好んでいることが、青年層の低賃金の一因ではないか。事務職に集中することで就職市場にアンバランスが生じている」との認識を示した。

 求職者のうち事務支援職を志望する人は26%で、修士卒でも13%に上った。男女別では女性が38%、男性が14%だった。志望集中で事務支援職の求人は求職者1人当たり0.71件と競争が最も激しいことも分かった。これが賃金を押し下げる要因になっているというのが労働部の見方だ。

 ただ、若者の間には大学教育に問題を指摘する向きもある。青年労働九五聯盟の周于萱理事長は「大学などの高等教育は本来思考を啓発し、自分の進路を見いだすものだったが、現在の教育環境では大学生が卒業しても進路が見えない」とし、学歴的にも大卒者があふれ、大差なくなっていると分析した。

 周理事長は「進路が見えない中、経済的に独立しなければならず、学資ローンも返済しなければならないため、大卒者が事務職に流れている」と話した。