ニュース その他分野 作成日:2017年4月11日_記事番号:T00069919
財政部が10日発表した第1四半期の輸出総額は721億1,500万米ドルで前年同期比15.1%増と、2011年第2四半期以降で最大の伸び率となった。広達電脳(クアンタ・コンピュータ)など受託メーカーの第1四半期売上高もほぼ軒並み前年比で成長している。財政部は、世界経済の回復を受け、中国の労働節(メーデー、5月1日)連休向けの調達や、アップルが今秋発売するとみられているスマートフォン新機種、iPhone8向けの調達が期待でき、第2四半期の輸出総額も2桁成長が続くと見通しを示した。11日付工商時報などが報じた。
3月の輸出総額は257億1,000万米ドルで前月比13.5%増、前年同月比13.2%増と、6カ月連続のプラス成長だった。第1四半期の輸入総額は613億2,000万米ドルで前年同期比21.6%増と、過去6年で最高の伸び率だった。3月の輸入総額は217億8,000万米ドルで前月比12.8%増、前年同月比19.8%増だった。
ASEAN構成比、19%に拡大
市場別の第1四半期輸出額は、▽中国(香港含む)、288億1,300万米ドル(前年同期比22%増)▽東南アジア諸国連合(ASEAN)、138億3,800万米ドル
(18%増)▽米国、81億6,600万米ドル(7.6%増)▽欧州、67億2,100万米ドル(7%増)▽日本、48億1,900万米ドル(2.8%増)──と軒並み成長した。中でも、ASEANの構成比は19.2%と、過去最大に拡大した。
製品別では、電子部品の第1四半期輸出額が前年同期比19.3%増の238億6,200万米ドルで、同期として過去最高を更新した。うち半導体は205億4,000万米ドルで24.7%増だった。世界市場のテレビの大型化を受け、光学器材は29億1,100万米ドルで前年同期比21%増と、10年第3四半期以降で最大の伸びだった。
蔡美娜・財政部統計処長は、カーエレクトロニクス、IoT(モノのインターネット)など向けの半導体需要が輸出成長をけん引していると指摘した。また、中国のパネル在庫が健全な水準まで下がっており、メーデー連休向けに調達が増えると予測した。米国のトランプ政権によるインフラ投資推進で、台湾の工作機械大手メーカーは第3四半期まで受注見通しが立っているとも指摘した。これらを受け、行政院主計総処が予測している第2四半期輸出総額10.9%増は達成可能との見方を示した。
受託メーカーの第1四半期連結売上高は▽クアンタ、前年同期比15.48%増▽仁宝電脳工業(コンパル・エレクトロニクス)、6.1%増▽英業達(インベンテック)、4.61%増▽緯創資通(ウィストロン)、25.03%増▽鴻海精密工業、1.96%増──とほぼ成長した。和碩聯合科技(ペガトロン)は6.9%減だった。
電子部品、需要継続
経済部貿易局は、原材料価格の上昇、電子部品の需要増、設備の輸入成長などから、今後も輸出増が期待できると指摘した。
一方、元大宝華総合経済研究院の梁国源院長は、台湾は輸出依存度が高く、もし世界景気回復という追い風がやめば失速すると、産業構造に懸念を示した。
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