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イノラックス、シャープのテレビ受託生産か


ニュース 電子 作成日:2017年4月12日_記事番号:T00069945

イノラックス、シャープのテレビ受託生産か

 鴻海精密工業傘下の液晶パネル大手、群創光電(イノラックス)は、パネルだけでなく、パネルを搭載する最終製品まで生産する垂直統合戦略「イノラックスモデル」を再開する。市場では、早ければ第2四半期にも、シャープの液晶テレビの受託生産から開始するとみられている。12日付工商時報が報じた。

 3月に就任した蕭志弘総経理は、今年はイノラックスにとって革新の年で、オープンセルだけでなく、後工程モジュール(LCM)、最終製品まで手掛ける「イノラックスモデル」を再導入すると表明した。同社設立当初の強みだった「イノラックスモデル」再開については昨年、王志超董事長が初めて公言したのもので、垂直統合で付加価値を高めると語っていた。

 昨年シャープを買収した鴻海の郭台銘(テリー・ゴウ)董事長は、今年はシャープのテレビ販売台数を1,000万台へと倍増させると表明している。中国のインターネット通販の特売セール「光棍節(独身の日、11月11日)」で、70インチテレビ購入で60インチテレビがもらえる「買1送1」(1台購入で2台目無料)キャンペーンを行ったのに続き、今年の労働節(メーデー、5月1日)連休向けにも60インチテレビ購入で45インチテレビがもらえる「買1送1」を打ち出し、販売拡大を図る。

 「イノラックスモデル」再開の背景には、シャープが近年の赤字を受け、海外工場を閉鎖し、テレビの生産規模を縮小していることがある。また、郭董事長とシャープが共同出資している堺ディスプレイプロダクト(SDP)が昨年600億円近い赤字を計上したことも一因のようだ。