ニュース 電子 作成日:2017年4月13日_記事番号:T00069975
13日付経済日報によると、電子機器受託生産大手の緯創資通(ウィストロン)は、アップルが今年下半期に発売するとみられるスマートフォン次期機種「iPhone8」シリーズで、上位機種の「iPhone8プラス」の組み立てを受注したもようだ。事実であれば、ウィストロンよりも早くからiPhoneシリーズの組み立てを手掛けているライバルの和碩聯合科技(ペガトロン)に「プラス」受注で先行し、iPhone受託生産メーカーとしての地位を確固としたものにする意味を持つ。
大幅なモデルチェンジが予想されるiPhone8は4.7、5.2、5.5インチの3モデルになるとみられ、うち5.5インチが「プラス」だ。ウィストロンには従来、4.7、5.2インチを受注したとの観測が出ていたが、「プラス」の受注によってiPhone8シリーズ全体に占める受託割合が従来の5%から10%に拡大し、鴻海精密工業、ペガトロンのシェアを奪うようだ。「プラス」は利益率が高いため増益への貢献が期待できる。
iPhone8の予想販売台数は1億1,000万台で、好調だったiPhone6を大幅に上回りそうだ。ウィストロンは今年第3四半期よりiPhone8シリーズの量産を開始し、年内2,200万台の出荷が見込まれる。昨年のiPhoneシリーズ出荷実績は930万台のため、2倍以上増加となる。中国江蘇省の昆山工場の生産ラインで、作業員を数万人へと昨年の2倍以上に拡大させるべく、既に求人を始めた。
供給網の総売上高62%増も
モルガンスタンレー証券は12日、iPhone8によってサプライチェーンにもたらされる総売上高は770億米ドルと、iPhone7と比較し62%増加すると予測した。台湾勢では大立光電(ラーガン・プレシジョン)、台湾積体電路製造(TSMC)、台郡科技(フレキシウム・インターコネクト)が売り上げを伸ばすとみている。
モルガンスタンレーはまた、恩恵を受けるサプライヤーは▽有機EL(OLED)パネル▽ガラス筐体▽デュアルカメラ▽3Dタッチ(感圧)センサーモジュール──など、革新技術を持つ企業に限られると指摘。アップルは、同じ部品でも発注量によって異なる価格設定をするとみられ、サプライヤーの受注割合に関してはまだ不確定だと説明した。
モルガンスタンレーは、台湾勢以外では▽ソニー▽アルプス電気▽サムスン電子▽LGイノテック──が売り上げを拡大すると予想。一方、投資評価で▽頎邦科技(チップボンド・テクノロジー)、▽ジャパンディスプレイ(JDI)──は「中立」、▽鴻海▽宸鴻集団(TPKホールディング)▽景碩科技(キンサス・インターコネクト・テクノロジー)▽臻鼎科技控股(ZDT)▽シャープ▽LGディスプレイ(LGD)──に至っては「マイナス」とした。
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