ニュース 社会 作成日:2017年4月14日_記事番号:T00070022
台湾には1960年代から80年代にかけて生徒数が1万人を超え、世界最大のマンモス校と呼ばれる小学校が2校存在した。しかし両校とも現在では少子化の影響を受け、生徒数が大幅に減少している。
創立121年の台北市・老松国民小学(小学校、万華区)は1966年、生徒数が1万1,100人に達し、世界最大のマンモス小学校となった。当時は1クラス70~80人編成で、休み時間のトイレ利用も学年ごとに時間を決め、さらに前半5分は男子、後半5分は女子と分けて使う必要があったそうだ。
しかしその後、少子化が進んだ影響もあり、老松小学校の生徒数は現在わずか500人とかつての22分の1に激減。3ヘクタールもの広大な敷地に建つ歴史ある校舎の中には、使われていない教室が数多く存在する。同校の林明助校長は、かつてにぎやかだった万華区が衰退した上、隣接する新北市に多くの小学校が新設され、市を超えて通う生徒が減ったことも要因と説明した。
また76年創設の新北市・秀朗小学校(永和区)は85年に生徒数が1万2,470人に達し、ギネスブックに「生徒が世界で最も多い小学校」に認定された。当時、台北市と台北県(現新北市)を分ける河川、新店渓に福和橋、永福橋が建設され、交通の便が良くなったことで台北市民の多くが住宅価格の安い永和地区に移住したため、生徒数が膨れ上がったそうで、当時は教室が足らず、低学年の生徒は午前と午後に分かれて授業を受けたという。
しかし同校も少子化の影響を免れず、生徒数は徐々に減少。現在も台湾で2番目の多さを誇るとはいえ、全盛期の約4分の1に当たる3,195人まで減っている。
なお教育部の統計によると、台湾全体の小学校の数は10年の2,661校をピークに、昨年は2,630校に減少。また生徒数100人以下の学校が36.3%と最多を占め、かつその比率は10年前に比べ14.6ポイントも上昇しており、少子化の影響は全土に広がっているようだ。
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