ニュース 社会 作成日:2017年4月14日_記事番号:T00070023
戦後台湾で最悪の誘拐事件とされる故梶原一騎氏と芸能人の白冰冰(パイ・ピンピン) さんの娘、白暁燕さん(当時16)の誘拐殺人事件から14日で満20年を迎えた。台湾の治安は当時から改善されたかという聨合報がインターネット上で行っているアンケート調査では、午前2時半現在「改善された」が143件、「改善されてない」がその11倍以上の1,683件に上り、台湾人の治安に対する根深い不信感が浮き彫りになっている。
当時、台北市刑事警察大隊長として事件解決に務めた侯友宜新北市副市長は「事件によって国が婦女や子供の安全を真剣に考えるようになった。白暁燕さんに感謝している」と語った(13日=中央社)
白暁燕さんは1997年4月14日、台北県林口郷(現新北市林口区)の寮から高校に通学する途中、陳進興(99年に死刑執行)ら犯行グループに誘拐された。陳進興らは白冰冰さんに白暁燕さんの切断した指と半裸の写真を送り付けるとともに、身代金500万米ドルを要求。その後、白暁燕さんを暴行の上殺害して、遺体を五股工業区の側溝に遺棄した。
4月25日、警察は陳進興らのアジトを突き止め急襲。4人を逮捕したものの、陳進興ら主犯格3人を取り逃してしまう。陳進興は逃亡中にも殺人事件を起こしつつ、11月18日に当時正式な外交関係があった南アフリカ大使館に逃げ込み、人質5人をとって立てこもったが、翌日投降して逮捕された。
事件は警察の重大事件への認識を改め、大都市の街角に多くの監視装置が設置される今日の状況につながった。
当時、台湾のマスメディアは事件の詳細を逐一報道し、陳進興による南ア大使館立てこもりの際は、メディアとの直接交信が台湾全土に生中継されるなど、警察の捜査に悪影響を与えた。事件に対し「メディアによる殺人」との批判が起きたことから、その後メディアは誘拐事件で警察の報道規制に協力するようになった。
また当時、同事件を含めて誘拐が頻発したことから、親が子供の登下校の際に自ら送り迎えをする習慣が定着した。
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