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中国の民主化活動家が亡命方針、受け入れ拒否へ


ニュース 社会 作成日:2017年4月17日_記事番号:T00070043

中国の民主化活動家が亡命方針、受け入れ拒否へ

 中国の民主化活動家、張向忠氏(48)が台湾への観光旅行中にツアーを抜け出し、台湾政府に政治亡命を求める計画であることが分かった。台湾政府は中台間の協定などに照らし、受け入れは難しいとの立場だ。17日付自由時報が伝えた。

 張氏は12日に台湾に到着し、13日にツアーを抜け出した。張氏は中国に拘束された台湾のNGO活動家、李明哲氏の救出活動に感銘を受けたことを理由に挙げ、18日にも行政院大陸委員会(陸委会)に政治亡命の申し入れを行う方針とされる。

 台湾側は「張氏が観光客として台湾を訪れており、中台間の両岸観光協定に基づけば、必ず送還しなければならない」とし、受け入れには消極的だ。仮に今回のケースを認めた場合、類似するケースが相次ぐことへの懸念もある。

 また、難民法が存在せず、政治亡命受け入れの法的根拠がないことも一因だ。難民受け入れに向けた難民法案は立法院で未処理のままとなっている。

 台湾がこれまで政治的理由で例外的に長期滞在を認めた中国人はいずれも密入国し、本国で直ちに迫害を受ける可能性があると判断されたケースだが、正式に居留権を認めるまでには数年間の観察を受けるなど複雑な手続きを要する。

 張氏は山東省曲阜市の出身で、中国で近年起きた「新公民運動」に加わったことを理由に3年間にわたり投獄され、現在も監視下にあるとされる。