ラジオ局の中国広播公司（ＢＣＣ）は、長年親しまれてきた音楽専門局「中広音楽網」、主に台湾語を使用する「中広宝島網」の放送を15日午前０時で停止した。周波数の返上を求める国家通訊伝播委員会（ＮＣＣ）の命令に対する不服申し立てが最高行政法院で却下されたことを受けたものだ。
「音楽網」は30年にわたり放送されており、市民からは終了を悲しむ声が聞かれた（15日＝中央社）
ＢＣＣは国民党系のラジオ局を前身とする民間ラジオ局。放送を停止した２波の周波数は当初、中国からの宣伝放送が受信できないように同じ周波数にラジオ局を開局した「遏制匪播」政策に沿って割り当てられたが、行政院は2004年の段階で同政策を廃止していた。
ＮＣＣは昨年６月、ＢＣＣの９年間の免許更新を認めた際、付帯条件として、客家委員会または原住民委員会が全国放送のラジオ局開局を計画した場合、ＢＣＣは２波の放送を停止しなければならないとする付帯条件を付けた。その後、ＮＣＣは３月１日までに２波の周波数を返上するよう命じていた。
ＮＣＣは「事前にＢＣＣに通告を行い、適正な対応を取るよう求めており、予告なしの停波命令ではない」と強調した。
