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健保ICカード発行13年、「利用ゼロ」の7割が男性


ニュース 社会 作成日:2017年4月17日_記事番号:T00070047

健保ICカード発行13年、「利用ゼロ」の7割が男性

 ICチップ付きの全民健康保険カード(健保ICカード)が発行されてから13年間、同カードを利用しての診察を全く受けたことがない市民の数は5万1,306人で、うち男性が3万6,577人と約71%を占め、女性の約2.5倍に上ることが衛生福利部中央健康保険署(健保署)の統計によって明らかとなった。

 同統計によると、健保ICカードを利用したことがない市民を県市別に見ると、新北市の1万135人が最多で、これに台北市の7,698人、高雄市の5,108人、台中市の5,008人、桃園市の4,108人と続き、大都市が上位を占めた。また世代別では65歳以下が4万4,452人、65~79歳が5,752人、80~99歳が1,061人、100歳以上が41人となった。

 未使用者のうち男性の比率が女性を大きく上回っていることについて台湾医療改革基金会(医改会)は、男性は問題に直面した際、外部に助けを求めることが比較的少なく、病気にかかった場合も医師の診察を受けたがらない傾向にあるためと指摘。一方女性は、婦人病や月経など健康上の問題に直面することが少なくないため、医師の診察を受けるケースが多い要因となっていると分析した。

 なお県市別の統計結果に関連して健保署の沈茂庭主任秘書は、新北市に未使用者が多いのは同市住民が他県市に比べて健康ということを表すのではなく、単に人口が多いためとの見方を示した。ただ医改会は統計結果について、都市部の市民に衛生教育が行き届いていること、栄養状態が良いことを反映していると指摘。その上で、遠隔地における疾病予防策を強化するよう政府に提言した。