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八田與一氏の銅像頭部破壊、警察が捜査


ニュース 社会 作成日:2017年4月17日_記事番号:T00070048

八田與一氏の銅像頭部破壊、警察が捜査

 台南市の烏山頭ダムで16日朝、日本統治時代に農業用水の「嘉南大圳(たいしゅう)」を整備し、烏山頭ダムの建設を指導した功績で知られる八田與一(よいち)氏(1886~1942)の銅像の頭部が切り取られているのを同ダム関係者が発見した。17日付自由時報が伝えた。

/date/2017/04/17/19hatta_2.jpg八田與一氏の銅像の修復を急ぐため、奇美博物館がレプリカの頭部を提供する(16日=中央社)

 銅像の頭部はノコギリで切り取られたとみられ、警察は現場で採取したタバコの吸い殻によるDNA鑑定や指紋照合などで容疑者の特定を進めている。台南市の頼清徳市長も速やかな事件捜査を命じ、対策班を設置した。

 銅像を管理する嘉南農田水利会は犯行を強く非難するとともに、銅像の速やかな復旧を急ぐ方針だ。

 銅像は日本統治時代に設置されたものを国民党政権下でひそかに保管し、1981年に元の場所に戻されたもので、近年は日台友好の証として、訪れる人が絶えなかった。8日には銅像近くにある八田氏の墓前で命日の法要が行われる予定だった。

 犯行動機をめぐってはさまざまな憶測を呼んでいる。蘇煥智元台南県長はフェイスブック上で「毎年5月8日に開かれる法要への報復行為だ。最近起きた蒋介石銅像の頭部切断事件に対する報復かどうか、注意を払う必要がある」と述べた。

 地元住民の間でも「政治的事件」ととらえる向きが多く、「反日」「中台統一」派による犯行だとの指摘も聞かれた。