ニュース 自動車・二輪車 作成日:2017年4月20日_記事番号:T00070108
自動車部品の国際展示会「台北国際汽車零配件展覧会(台北AMPA)」が19日、台北世界貿易センター(TWTC)で開幕した。車のインターネット(IoV)関連やADAS(先進運転支援システム)などカーエレクトロニクス製品が注目される同時期開催の四つの展示会に、売上高1億米ドル規模の海外40社を招待しており、海外からバイヤー6,700人が来場する見込みで、台湾の自動車部品産業に商機をもたらしそうだ。20日付経済日報などが報じた。
経済部の王美花次長(左4)は、半導体産業と結び付け、自動車産業をスマート化したいと述べた(19日=中央社)
台北AMPAは台北世界貿易センター展示場1館と南港展覧館で22日まで開催。同時期に▽台北国際車用電子展(オートトロニクス台北)、19~22日▽台湾国際機車産業展(モーターサイクル台湾)、20~23日▽台湾国際電動車展(EV台湾)、20~23日──も開催する。台湾内外1,361社がブース3,372小間を出展し、アジア2位の規模だ。
開催期間中、中華民国対外貿易発展協会(外貿協会、TAITRA)がイノベーションアワードに選出した製品23件が南港展覧館1階に展示される。TAITRAは、クラウドデータ、IT(情報技術)などの先進技術が使われ、例年より水準が向上していると説した。
生産額2800億元
台湾の自動車部品産業は生産額2,800億台湾元(約1兆円)に上る。業界関係者は、台湾メーカーは高品質でコスト競争力が高い上、多品種少量生産、スピーディーな対応が強みで、これらの展示会は世界中から注目されていると指摘した。
自動車部品最大手、東陽実業廠は今年の自動車部品産業の展望について、OEM(相手先ブランドによる生産)は中国が中心で5~10%成長、アフターマーケット(AM)は北米向けが主力で小幅成長と予測を示した。証券会社は、同社の営業利益は今年10~20%増加すると予測した。前年は28億元だった。
謚源実業(TIY)は、タイヤ空気圧監視システム(TPMS)の新製品を発表した。開発、設計から生産まで全て自社で手掛け、粗利益率は40%以上とみられる。早ければ今月にも量産に入る。証券会社は、同社の今年の売上高は12億元で、前年比30%増も可能とみている。
ペガトロン、テスラから受注
19日付電子時報によると、和碩聯合科技(ペガトロン)が電気自動車(EV)大手、米テスラの入門車「モデル3」のEVコントロールユニットを受注したようだ。テスラは当初、鴻海精密工業とジェイビルに発注するとみられていたが、鴻海は中国でEV生産を進めていることから、受注を逃したようだ。
一方、広達電脳(クアンタ・コンピュータ)はEVコントロールユニットを受注できなかったものの、マザーボードを受注したとみられる。モデル3は今年9月量産予定だ。
ノートパソコンやスマートフォン市場が減速する一方、自動車産業は安定成長しており、製品のライフサイクルが長く、利益が見込めるので、電子部品メーカーの参入が相次いでいる。
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