ニュース 商業・サービス 作成日:2017年4月26日_記事番号:T00070211
交通部観光局が25日発表した第1四半期の訪台外国人は延べ253万8,000人で、前年同期比28万1,000人(11%)減少した。中台関係悪化により訪台中国人が前年同期比47万6,000人(42%)減少したことが主因だ。政府はノービザ措置(査証免除)を行うなど東南アジアからの観光客拡大政策を進めており一定の効果は出ているものの、最大市場である訪台中国人の減少分を補い切れていないのが現状だ。26日付経済日報が報じた。
観光局の統計によると、第1四半期の訪台中国人は延べ65万9,000人で、減少幅は第1四半期としては、中国人の台湾観光旅行が開放された08年以降で最大だった。
一方でマレーシア、シンガポールを除く東南アジアからの訪台客は延べ25万6,000人と前年同期比9万8,000人(62%)増加した。タイ国籍・ブルネイ国籍者を対象に実施していたノービザ措置が奏功した。
17年中国人客、150万人減も
観光局関係者は、第1四半期のデータを基に試算すると、2017年の訪台中国人は延べ264万人と前年比100万人減少し、観光収入は495億5,000万台湾元(約1,840億円)減少すると予測した。
これについて観光業者は、減少数は150万人に達する恐れもあるとした上で、現在の冷え切った中台関係が続けば減少の一途をたどり、成長の見込みはないと嘆いた。
観光局は、中国人ツアー客は減少しているものの、個人旅行者は中国当局による総量規制を受けていないと説明。個人旅行者の多い▽上海市▽江蘇省▽浙江省──などの地域に焦点を当て、航空会社、旅行会社、交流サイト(SNS)で影響力を持つ人(インフルエンサー)を活用して台湾をアピールし、訪台客を増やしていく考えだ。
フィリピンにもノービザ開放
東南アジアからの訪台客増加に向け、政府は6月1日からフィリピン国籍者に対しノービザ滞在を試験的に認める方針だ。これによりフィリピンからの訪台客の前年比30%増を見込む。
また昨年8月からタイ国籍・ブルネイ国籍者を対象に行っていたノービザ措置の1年延長と、スリランカ国籍およびブータン国籍者に対する台湾の観光ビザ申請の開放も決めるなど、東南アジア市場の開拓を進めている。
観光局は、17年の目標訪台外国人客は延べ1,069万人と前年と同水準を維持し、少なくとも1,000万台の大台に乗せたい考えだ。
16年営業税還付額、初の減少
観光局によると、外国人客による16年の営業税(付加価値税)還付総額は16億9,000万元で、前年比22.1%減となり、03年の営業税還付制度導入後で初の減少となった。申請数も161万8,000件と1.3%減となった。16年訪台外国人は過去最多を更新したものの、還付申請の7割を占める訪台中国人(香港、マカオも含む)が大幅減となったことが要因だ。
今年1~2月の営業税還付件数は25万3,000件で、うち商品を購入したその場でできる小額還付が15万件と全体の60%を占めた。ただ小額還付は申請額に上限があり、営業税還付総額の80%以上は税関での申請が占めた。
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