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張忠謀TSMC董事長、数年後の退任視野【表】


ニュース 電子 作成日:2017年4月26日_記事番号:T00070212

張忠謀TSMC董事長、数年後の退任視野【表】

 ファウンドリー世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は先ごろ発表した年次報告書の中で、張忠謀(モリス・チャン)董事長が数年後に後継者育成計画を完了させ、退任するとの見通しを示した。26日付工商時報が報じた。

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 既に85歳の張董事長については今年2月、ハワイ滞在中にプールで転倒し、一時は重傷を負ったと報じられ、半導体業界と証券業界に衝撃が走った。結局、軽傷だったことが判明したが、これを受けてTSMCの後継者問題が大きな関心を集めることとなった。

 同社では2013年に張董事長が執行長を退任し、劉徳音氏、魏哲家氏が共同執行長に就任。その後は両氏がそれぞれ異なる組織を主導し、張董事長の指導の下、協力して企業経営を担う手法を採っている。

 こうした中、同社の16年度業績は13年に比べ、売上高が59%、純利益も78%の成長を見せており、後継者育成計画は順調に進んでいるとみられる。

 またTSMCの董事会は既に董事席を2席増やして10席とすることを決め、今年の株主総会で選任する見通しで、張董事長が2人の共同執行長を董事候補に指名する予定となっている。これについて業界では、後継者2人に董事会における議決の過程を学ばせ、世代交代の歩みをさらに一歩進めるための措置とみられている。