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泰山系の欽泰国際、中国企業への売掛金回収不能に


ニュース 食品 作成日:2017年4月27日_記事番号:T00070249

泰山系の欽泰国際、中国企業への売掛金回収不能に

 食品大手の泰山企業と関係が深い中国の台湾系電子部品貿易商社、欽泰国際はこのほど、中国企業の上海普天郵通科技への売掛金17億台湾元(約63億円)を回収できなくなり、欽泰国際は債権銀行に支援を求める方針を固めた。27日付工商時報が伝えた。

 欽泰国際の取引先銀行は約20行あり、銀行の債権総額は約14億元だが、上海普天が昨年末から代金支払いを停止したため、欽泰国際の借入金に延滞が生じている状態だ。債権銀行との取引は主に信用状取引で、最大債権行は台中商業銀行。

 上海普天は今年3月末、上海証券取引所で信用取引禁止銘柄に指定されるなど、財務状況の悪化が指摘されていた。

 欽泰国際には泰山企業の詹雅琳董事の兄、詹舜淇氏が100%を出資しており、泰山企業からの直接出資はない。ただ、泰山企業の食品輸出を手掛ける台湾欽泰国際から担保提供を受けている。台湾欽泰国際は泰山企業の貿易部門が経営分離(スピンオフ)して発足した企業で、泰山企業が18.9%を出資している。詹雅琳董事は台湾欽泰国際の連帯保証人になっており、銀行が債権回収に乗り出した場合、詹雅琳董事が保有する泰山企業株が競売にかけられる可能性もある。

 泰山企業は「事態の推移を見守り、泰山企業の権益を守っていく」とコメントした。