ニュース 社会 作成日:2017年4月28日_記事番号:T00070287
インターネット上の不動産紹介サイトを通じて部屋を借りようとした男性が、実際に部屋を見ることなく契約しようとして、手付金をだまし取られた上、個人情報を別の詐欺行為に悪用される事件が発生した。
定年退職後、神学校へ通うため台湾に滞在中のシンガポール国籍の男性、李錦華さん(62)は昨年10月、インターネット上の賃貸物件紹介サイト「591租屋網」で台北市復興南路に位置する物件を発見し、この部屋を借りたいと考えて、電子メールで家主に連絡を取った。
ちなみにこの家主は英国人を自称し、「息子が卒業して帰国するため、使わなくなる部屋を貸し出したい」と説明していた。
その後、この家主は李さんに対し、互いに信頼関係を築くため、パスポートや居留証などの証明書や2カ月分の家賃、計4万台湾元を先払いするよう要求。入金が確認出来次第、宿泊場所仲介サイト、Airbnb(エアビーアンドビー)を通じて部屋の鍵を引き渡すと説明した。
世界的に著名なAirbnbという業者が代理を務めるなら信用できると考えた李さんは、言われるままに4万元を送金した。しかしその後、家主からは「Airbnbが鍵を失くした」の説明を最後に連絡が途絶えてしまった。
ここで初めてだまされたと気づいた李さんは警察に通報したが、彼の悲劇はこれにとどまらなかった。「自称英国人」の犯人はだまし取った個人情報を使って李さんを家主に仕立て上げ、さらに同様の手口で詐欺行為を働いていたのだ。
今年に入り、日本人女性と台湾人男性が「591租屋網」で「シンガポール籍の李錦華」を名乗る家主から賃貸物件を借りようとして同じく4万元を先払いした後、家主と連絡がつかなくなったことから警察に通報。出頭を求められた李さんは「私も被害者だ」と訴えたものの、取り調べを受けた後、詐欺罪でいったん書類送検されることとなってしまった。
ちなみに蘋果日報が調べたところ、李さんと日本人女性が借りようとした物件の住所は存在しないことが判明。もう一件は理髪店だった。
インターネットの発達で部屋探しも便利になったが、詐欺の手口も多様化しており、実際に部屋を確認するなど最低限の防衛策は怠らないようにしたいものだ。
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