ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

4月新車販売2.7%減、ウィッシュ不在でタクシー向け不振


ニュース 自動車・二輪車 作成日:2017年5月2日_記事番号:T00070289

4月新車販売2.7%減、ウィッシュ不在でタクシー向け不振

 4月の新車登録台数は3万4,024台で前月比10.6%減、前年同月比2.7%減だった。トヨタの台湾総代理店、和泰汽車は前月比8.9%減、前年同月比7.5%減の9,615台(市場シェア28.3%)と、上位5位で唯一の前年割れだった。前年4月は生産停止を控えた「ウィッシュ」がタクシー向けによく売れたためで、タクシー運転手から今は買い替えたい車がないと不満の声が出ている。2日付工商時報などが報じた。

/date/2017/05/02/00top1_2.jpg

 タクシーの年間の新車登録台数は約8,000台で、うち「ウィッシュ」が約70%を占めていた。「ウィッシュ」が昨年7月1日で生産停止となり、今年第1四半期のタクシー新車登録台数は前年同期比44%減と落ち込んだ。

 背景には、「汽車運輸業管理規則」でタクシーの車両は4ドアの「轎式(セダンタイプ)」に限ると規定されていることがある。2004年に台湾生産を開始した「ウィッシュ」は室内空間やトランクスペースが広い上、車種区分は「轎式」だったが、後継車の「シエンタ」など台湾生産の同クラス車の車種区分は「旅行式」のため、タクシーとして使用できない。

 ただ業界関係者は、5月より需要期に入り、各社が夏期の販促キャンペーンを始めるので、通年の新車市場は前年並みが見込めるとみている。

輸入車シェア、41%に拡大

 一方、和泰汽車は、今年3月に発売した新型コンパクトSUV(スポーツ多目的車)「C-HR」と新型PHV(プラグインハイブリッド)「プリウスPHV」の販売は好調だ。「C-HR」は今年の割り当て上限2,000台の数倍の予約が入っており、和泰汽車はトヨタに割り当て追加を求めている。

/date/2017/05/02/01top2_2.jpg

 2位の中華汽車工業(チャイナ・モーター、CMC)の4月新車登録台数は前月比5.6%減、前年同月比9.8%増の4,309台(シェア12.7%)だった。

 3位の裕隆日産汽車は前月比11.9%増、前年同月比4.7%増の3,819台(シェア11.2%)だった。日産の高級車ブランド「インフィニティ」は前年同月比72%増と、伸び幅が最も高かった。

 メルセデス・ベンツは前年同月比14.7%増の2,256台(シェア6.6%)で、4位に浮上した。フォルクスワーゲン(VW)は前年同月比55%増の1,294台で、10位に返り咲いた。

 新車販売市場に輸入車が占める割合は41%と、従来の約35%を上回っている。

【図】【表】