筐体（きょうたい）メーカーの応華精密科技（ＡＶＹ）はこのほど、深圳上場の中国・精密金属部品メーカー、蘇州春興精工（江蘇省蘇州市）が応華の中国法人に出資する内容の投資枠組み協定を結ぶことを董事会で決議した。３日付蘋果日報が伝えた。
それによると、春興精工の子会社、仙遊県元生智匯科技（福建省莆田市）がＡＶＹの中国法人、東莞承光五金製品の株式30％を６億3,000万台湾元（約23億7,000万円）で取得する。株式譲渡は６月までに完了する予定だ。
東莞承光はデジタルカメラの筐体を主力としていたが、2014年から携帯電話端末の筐体へと生産品目をシフト。欧米、中国メーカーから受注を確保している。
ＡＶＹの董俊毅副董事長は「単独で戦う時代は終わった。ＡＶＹは中小企業であり、春興精工との提携では技術面だけでなく、顧客でも相互補完が可能だ」と述べた。春興精工は提携を通じ、日本市場への進出や日本からの技術導入を図る。仙遊県元生智匯科技は最近、コンピューター数値制御（ＣＮＣ）設備などに65億人民元（約1,060億円）を投資することを明らかにしていた。
