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がん羅患5分に1人、初めて年間10万人台に【図】


ニュース 社会 作成日:2017年5月5日_記事番号:T00070393

がん羅患5分に1人、初めて年間10万人台に【図】

 衛生福利部(衛福部)が4日に発表した最新の調査結果によると、台湾において2014年の1年間で新たにがんと診断された患者の数が前年比4,004人増の10万3,147人に上り、初めて10万人を突破。これを時間当たりの罹患(りかん)頻度として計算すると同年は「5分6秒に1人」と、前年の「5分18秒に1人」から12秒短くなったことが分かった。

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 なお14年の部位別の新規がん患者数は上位から▽大腸がん、1万5,764人▽肺がん、1万2,462人▽乳がん、1万1,769人▽肝臓がん、1万1,358人▽口腔がん、7,606人▽前立腺がん、4,904人▽胃がん、3,786人▽皮膚がん、3,674人▽甲状腺がん、3,361人▽食道がん、2,613人──となり、初めて乳がんが肝臓がんを上回った以外に順位に変動はなかった。

 なお新たに大腸がんと診断された患者の数は前年比624人増加し、がん患者100人に占める比率は15人に上った。

 男女別では、男性の新規患者数が5万6,093人、女性の4万7,054人を約30%上回ったほか、男性は大腸がんが最多、女性は乳がんが最多となった。男性の患者数が多いのは、たばこ、酒、ビンロウの習慣を持つ者が多いためとみられ、特に男性の口腔がん、食道がん患者はそれぞれ女性の10.9倍、16倍に上った。

 衛福部国民健康署の王英偉署長は、50~74歳の大腸がん検診では20人に1人の割合で病変が見つかっているが、うち約95%が初期のがんで、患者の70%以上が5年以上生存できると指摘。しかし、検診以外でがんが見つかった患者の場合、初期の比率は約45%まで低下し、治療効果も下がるため、必ず定期的に検診を受けるよう呼び掛けている。

 このほか、患者数では大腸がんが最多となっているが、人口10万人当たりの罹患率では乳がんが70.7人と首位で、2位の大腸がんの44.7人を大きく引き離した。しかし、衛福部が大腸がん、乳がん、子宮頸がん、口腔がんを対象に実施している検診の14年受診者は、乳がんが77万3,573人と、子宮頸がんの約217万人、大腸がんの約118万人を大きく下回っており、台湾女性は乳がんに対する危機感が低いと注意を喚起している。