国泰世華商業銀行（キャセイ・ユナイテッド・バンク）は８日、中国の電子商取引大手、阿里巴巴集団控股（アリババ・グループ・ホールディング）系で中小企業向けにＢＰＯ（ビジネス・プロセス・アウトソーシング）サービスを行う深圳市一達通企業服務（一達通）と提携し、物流企業向けの融資事業を展開すると発表した。９日付工商時報が伝えた。
物流企業向けの融資は、メーカーが在庫を国泰系の物流倉庫、物流共和国（ロジスティック・レパブリック）に担保として預け、国泰世華銀が融資を提供するもの。メーカーにとっては在庫を出荷して現金を確保する前に運転資金を調達できるメリットがある。
国泰世華銀関係者は「アリババとの提携は、当初は台湾を対象とするが、今後は台商（海外で事業展開する台湾系企業）や外資系企業にも対象を広げていきたい」と説明した。
国泰金融控股はアリババとの提携を積極的に進めており、今回の提携は中国損保子会社の国泰財産保険が螞蟻金融服務集団（アント・フィナンシャル・サービシーズ・グループ）から51％の出資を受けたのに続く動き。
