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日本統治時代の資産問題、党産会と国民党が対立


ニュース 政治 作成日:2017年5月17日_記事番号:T00070598

日本統治時代の資産問題、党産会と国民党が対立

 不当党産処理委員会(党産会)はこのほど、国民党政府が戦後に日本統治時代の残留資産を不当に党資産に組み入れたとして、不当党資産処理条例に基づき、10億台湾元(約37億円)相当を国庫に返還するよう求める方針を固めた。17日付自由時報が伝えた。

 これについて国民党は早くも反発しており、同党行政管理委員会の邱大展主任委員は「違法かつ違憲な行政処分であり、納付を拒否する」との立場を表明。同党文化伝播委員会の洪孟楷副主任委員は「党産会の行為は矢を放ってから的を描くようなもので、目的は蔡英文総統の就任1周年までに政治的清算を行うことにある」と批判した。

 党産会は今後、文書で行政処分を通告した後、国民党が期限内に問題の資産を返還しない場合、法務部行政執行署による強制執行を行うことになるとの認識を示している。

 党産会の施錦芳報道官は「憲政時期(現憲法施行後)に取得した日本統治時代の資産は、憲政下の法律に従い、本来国家に属するものだ。党が接収したから党の資産になるということはない」と指摘した。

 資産取得の合法性をめぐって、国民党の邱大展主任委員は「政府の財産を取得したのは事実だが、第2次世界大戦後に対日戦争の賠償として受け取ったものだ」とし、当時の国防最高委員会による決議に根拠があると主張した。