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記事番号:T00070633
2017年5月19日15:35

 国民的スナック菓子、裕栄食品(高雄市大寮区)のえびせんべい「蝦味先」が、3年前などに期限が切れた材料を使って製造されていたことが発覚した。これまでの販売量は254万袋。台湾では過去2週間で、期限切れ材料を使った食品、医薬品が7件見つかっている。罰金が安過ぎるため悪徳業者が絶えないとの声が上がる中、財団法人消費者文教基金会(消基会)は、不当利得の2~3倍の重罰を科さなければ、食品の安全を守れないと訴えた。19日付蘋果日報などが報じた。

/date/2017/05/19/00food1_2.jpg期限切れのかつお粉、無水クエン酸、紅麹を食すると、吐き気や嘔吐(おうと)などの症状が出る恐れがある(18日=中央社)

 高雄市衛生局は17日に裕栄食品の大寮工場を立入検査し、「蝦味先」の日式テリヤキ味、テリヤキいか味に有効期限2014年5月25日のかつお粉が使われ、キムチ味、メキシコ薫製味に有効期限16年4月28日の無水クエン酸が使われていることを摘発した。受託生産している発芽大豆養生粉にも期限切れの紅麹(べにこうじ)が使われていた。検察によると、「蝦味先」1袋15台湾元(約55円)で計算すると、不当利得は3,700万元に上る計算だ。「蝦味先」シリーズの年間販売量や販売額は分かっていない。

 高雄市政府衛生局は18日、これまでに何度も工場の衛生管理の改善などを要求してきたが、今回の期限切れ材料の使用は違法だとして、操業停止、販売停止を命じた。押収した期限切れ材料と製品は2.37トン以上。裕栄食品の従業員7人は検察に対し、期限切れと知らなかったと供述した。同社は同日夜、問題が見つかっていないオリジナル味とスパイシー味の「蝦味先」も含め全製品を回収し、返金を受け付けると発表した。

/date/2017/05/19/00food_2.jpg量販店は、問題がなかったオリジナル味の「蝦味先」を含め、店頭から撤去した(18日=中央社)

 裕栄食品は1971年の設立で、資本金2億500万元。台湾地場ブランドのスナック菓子で市場シェア5位にある。看板商品の「蝦味先」はかつてテレビコマーシャルで人気が上がり、台湾人に子供のころから親しまれている。

 ただ、高雄市三民区のアウトレットモール、大楽購物中心(ミッシェル・トリノ)によると、近年の食品安全事件の影響や、消費者の嗜好(しこう)の変化で、日本や韓国、欧米の製品に人気を奪われ、「蝦味先」の市場シェアは現在2~3%と、20年前の約10%から低下している。

報奨金で通報増加

 台湾では5月5日以降、▽期限切れ冷凍肉の偽装表示(力勤農産、台中市)▽有機食品の期限切れ材料使用(春橋田、高雄市)▽期限切れパイナップルケーキなど偽装表示(維格餅家、新北市)▽手作りプリンの期限切れ材料使用(木匠手作、桃園市)▽期限切れ材料の保管(知本金聯世紀酒店=知本センチュリーホテル、台東市)▽期限切れ胃腸薬「正露丸」の偽装表示(中栄貿易、新北市)──と、期限切れ問題の食品、医薬品の発覚が相次いでいる。

 陳宜民立法委員(国民党)は、期限切れマーガリン「乳瑪琳」(遠東油脂)をインターネットで販売していた業者に対する罰金が3万元だったことを挙げ、処罰が軽過ぎるから悪徳業者の違法販売がなくならないと指摘した。一方、今回の裕栄食品の不正発覚は関係者の通報によるものであるため、衛生福利部(衛福部)食品薬物管理署(TFDA、食薬署)が内部告発を呼び掛けた効果が出てきたと評価した。

 高雄市衛生局は、裕栄食品の責任が確定すれば、食品安全衛生管理法違反で6万~2億元の罰金を科すと説明した。高雄市検挙重大違反食品安全衛生案件奨励弁法によると、裕栄食品の通報者に対する報奨金は罰金の60%のため、最高1億2,000万元支払われる。

 台中市政府衛生局の呂宗学局長は、力勤農産の通報者の場合、通報報奨金840万元を決定しており、その他の報奨金を合わせれば最高1,240万元が支払われると述べた。

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