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陳水扁受刑者、政治団体パーティーに公然出席


ニュース 社会 作成日:2017年5月22日_記事番号:T00070684

陳水扁受刑者、政治団体パーティーに公然出席

 汚職事件で実刑判決を受けた後、厳しい条件付きで自宅療養を認められた元総統の陳水扁受刑者が今月19日、台湾本土派の政治団体「凱達格蘭(ケタガラン)基金会」の募金パーティーに出席し、メーンテーブルに着席した上で、事前に準備した5分間の映像を通じあいさつした。20日付聯合報などが伝えた。

/date/2017/05/22/19chen_2.jpg陳受刑者(中)は呂元副総統(左)と話をしたり、同じテーブルの人と乾杯を交わしたりした(19日=中央社)

 陳受刑者は台中監獄(刑務所)に対し、18日にパーティーへの出席を申請。監獄側は厳しい条件を付けて申請を認めたが、陳受刑者は少なくとも監獄側の示した条件のうち、「会場に立ち入らない」「演説しない」という条件に違反した。

 凱達格蘭基金会は自らが創立した政治団体。陳受刑者は高雄市の自宅から台湾高速鉄路(高鉄)で台北に入りし、パーティーに出席。呂秀蓮元副総統の隣に座り、約1時間にわたり会場に滞在。その後無許可で台北市内の友人宅に宿泊した。

 台中監獄は陳受刑者が出席許可条件に違反したと判断し、現場の映像などに基づき審査を実施しているが、現時点で何らの処分も下していない。

 陳受刑者の行動は、民進党への政権交代後も自分に政治的発言を認めない政府に不満を表明したものとみられる。

 民進党政権はいずれは陳受刑者の赦免を視野に入れているとみられるが、身内に甘いと批判されることが必至のため、事実上問題を棚上げしているのが現状だ。

 民進党の洪耀福董事長は「陳受刑者は病人であり、寛大で手厚い対応を取るべきだ」とコメント。パーティーに出席した柯文哲台北市長は「この問題を先送りするのはよくない。解決すべきだ」との認識を示した。

 陳受刑者はまた、先に死去した蔡有全元国策顧問の追悼集会への出席も申請したが、台中監獄は「医療上のプラスにならない」として却下した。