ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

幻のツノシマクジラ、花蓮近海で撮影に成功


ニュース 社会 作成日:2017年5月23日_記事番号:T00070713

幻のツノシマクジラ、花蓮近海で撮影に成功

 花蓮県のホエールウォッチング業者が19日、同県近海沖合で「世界で最も謎に包まれた動物の一つ」とも称される幻のクジラ、「ツノシマクジラ」の動画撮影に成功。このクジラの動く姿が映像に記録されるのは世界で2例目とされ話題を呼んでいる。

/date/2017/05/23/18whale_2.jpg日本人専門家の鑑定でツノシマクジラと確認された(21日=中央社)

 ツノシマクジラは比較的最近の2003年になって新種と確認されたナガスクジラ属のクジラ。体長は12メートル以下と同属のクジラとしては比較的小柄で、背面が濃い灰色、腹は白色とされるが、目撃例や標本の数が極めて少なく、その生態や生息地は判明していない部分が多い。

 ホエールウォッチング業者によると、台湾でも過去に浅瀬に乗り上げるケースが10例ほどあったそうで、国立自然科学博物館には標本が保存されている。花蓮近海では近年、ツノシマクジラらしき個体が何度か目撃されているが、謎のクジラだけに特徴を判別することが難しく、記録された映像も十分ではなかったことから確定できなかった。

 今回、花蓮近海でツノシマクジラの撮影に成功したのは、ホエールウォッチング船運航業者「多羅満賞鯨」で、当初は写っているのが幻のクジラとは気付かなかったようだ。映像をフェイスブック(FB)にアップロードしたところ、クジラ研究者らしいネットユーザーから「ツノシマクジラではないか」と指摘された。改めて確認を行い、下顎の黒い塊、胸びれの白い縁取り、背びれの形などから「間違いない」と判断した。

 ちなみに生きたツノシマクジラの映像はこれまで15年にマダガスカルで撮影された1例だけで、今回の記録は生態解明に向けた貴重な資料となりそうだ。

 なお花蓮近海でのホエールウォッチングは、イルカやクジラと出会える確率が非常に高い上、種類も豊富だ。近年はミンククジラ、オキゴンドウ、ゴンドウクジラ、アカボウクジラ、さらには世界最大級の動物、マッコウクジラなどを近くで見ることができるという。