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越児童17人の台湾人偽装渡航、移民署が摘発


ニュース 社会 作成日:2017年5月31日_記事番号:T00070818

越児童17人の台湾人偽装渡航、移民署が摘発

 台湾内政部移民署は26日、台湾人の父親とベトナム人の母親の間で生まれた子と装って出生証明を偽造し、ベトナム人の子ども17人を台湾に渡航させたとして、「人身売買防止法」違反容疑などで里親を書類送検した。子どもの一部は茶摘みなどの過酷な農作業をさせられていた。27日付蘋果日報などが報じた。

 移民署の調べによると里親は、17人の実父母はベトナム人なのに父親が台湾人であるとする出生証明書を1人当たり3,000~9,000米ドルを支払って偽造、台湾のパスポートを取得させて台湾に渡航させた疑い。

 里親は、茶摘みなどを行う労働力を確保するため、子どもを受け入れていた。

 17人は8~15歳の男4人、女13人。偽装された戸籍地は南投県が最多で、他に雲林県、嘉義県、高雄市など。うち3人は入境を拒否され、別の3人は台湾に到着後、適応できずにベトナムに戻った。現在は男3人、女8人の計11人が滞在を続けている。里親夫婦は当初、ベトナム人の子どもを実子だと主張していたが、DNA鑑定でうそが判明した。

 今回の事件の背景には、台湾の茶農家の人手不足やベトナム農村部の貧困など構造的な問題がある。茶農家が勤務先から逃げた外国人労働者をひそかに雇用する例も後を絶たない。

 事件をきっかけに農業分野での外国人労働者受け入れ問題が再浮上しそうだが、行政院農業委員会(農委会)は「現時点で解禁は考えていない」と説明している。