ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

台プラのベトナム高炉、初のスラブ鋼産出


ニュース 鉄鋼・金属 作成日:2017年6月2日_記事番号:T00070858

台プラのベトナム高炉、初のスラブ鋼産出

 台塑集団(台湾プラスチックグループ)は1日、ベトナム北中部ハティン省に設置した大型製鉄所、フォルモサ・ハティン・スチール(台塑河静鋼鉄興業、FHS)で、先月29日に火入れを行った1号高炉より、FHS初の製品のスラブ鋼が同日産出されたと発表した。2日付経済日報が報じた。

/date/2017/06/02/04fhs_2.jpg産出された初のスラブ鋼。台プラにとって着工から苦節9年でようやく生産にたどり着いた(1日=中央社)

 台プラによると、1号高炉は今年は150万~160万トン、フル稼働となる来年は350万トンのスラブ鋼の生産が目標だ。スラブ鋼の市場価格は現在1トン当たり410~420米ドルで、FHSに来年14億3,000万米ドルの生産額をもたらすとみられる。

 中国鋼鉄(CSC)の専門家は、かつてCSCの高炉が台湾鉄鋼業界の川下の成長を支え、産業クラスターが形成された経験から、ベトナムにとってFHSの稼働は同様の大きな意義があると指摘した。

 なお、2016年のベトナムの鉄鋼消費量は2,200万トンで、既に台湾の1,900万トンを上回っている。台プラにとっては、ベトナム内需市場とともに、東南アジア諸国連合(ASEAN)市場にゼロ関税で輸出できるメリットも大きい。