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台湾製太陽電池用ウエハー、域内向け供給量が半減


ニュース その他製造 作成日:2017年6月5日_記事番号:T00070907

台湾製太陽電池用ウエハー、域内向け供給量が半減

 台湾の太陽電池用多結晶シリコンウエハーメーカーでは今年第2四半期以降、スライス加工コストの高さと一例一休(週休2日制)導入による人件費の上昇を受けて製品価格が生産コストを下回る状況となり、生産量を大幅に減らしている。これにより台湾向けシリコンウエハーの供給量が半減し、太陽電池業界では現在、景気が上向いているにもかかわらず、ウエハーの調達不足問題に直面している。5日付電子時報が報じた。

 台湾では緑能科技(グリーン・エナジー・テクノロジー)、中美矽晶製品(シノアメリカン・シリコン・プロダクツ、SAS)といった多くのメーカーが多結晶シリコンウエハーを主力としているが、スライス加工コストの高さと赤字経営が続く中、シリコンインゴットを直接海外で販売することで損失を抑える対策を講じている。

 このため、台湾太陽電池業界におけるシリコンウエハーの域内調達量は従来に比べ50%減少。台湾の太陽電池メーカーが使用するシリコンウエハーのうち台湾製の比率は20~30%まで低下している。

 業界関係者によると、新日光能源(ネオソーラーパワー)が多結晶シリコン型太陽電池市場から撤退したためウエハーの不足状況はそれほどでないものの、中国からのウエハー供給も不足しており、問題解決が難しい状況だ。