鴻海ロボット導入6万台どまり、「量産は5~10年後」


ニュース 電子 作成日:2017年6月6日_記事番号:T00070924

鴻海ロボット導入6万台どまり、「量産は5~10年後」

 鴻海精密工業の郭台銘(テリー・ゴウ)董事長は中国のテレビ番組に出演し、2011年に掲げた100万台のロボット導入計画について、まだ無人工場5基、ロボット6万台しか導入できておらず、ロボットによる消費者向け電子製品の量産は5~10年後になると話した。これは、ビックデータの量が不足していることが一因で、30年後になれば3K(きつい、汚い、危険)など単純労働がロボットに置き換えられるの見方を示した。6日付工商時報などが報じた。

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 郭董事長の発言は、中国の国営放送テレビ局、中央電視台(CCTV)の番組で放送された5月末の中国国際ビックデータ産業博覧会で、ロボット導入計画についての質問に答えたもの。

 郭董事長は、携帯電話の生産もまだ半分以上の作業で人の手が必要なので、全て無人工場で作っているわけではないと語った。ロボットにモノをつかむ動作をさせるのに2年余りを要したほか、ねじを締めるなど多くの加工工程でロボットはスムーズにできない作業があると述べた。

 郭董事長は無人工場について、機密性が高く、マスコミの撮影も禁じていると述べた。実際に明かりが点いておらず真っ暗で、全ての機械が中央制御室で管理されており、作業工具の寿命も自動で判断し交換していると説明した。問題が発生すれば、クラウド型遠隔監視システムが即座に対応するので生産がスムーズで、鴻海は1時間に100万台の携帯電話の生産が可能だと述べた。

ビッグデータ、製造業に革命

 一方、ビッグデータの活用がスマートファクトリーを促進するとの見方に対して郭董事長は賛同した。郭董事長は、これまで開発してから市場調査を行い、生産計画を立てていたが、ビッグデータを用いれば、販売量やニーズのある色やタイプまで分かると述べた。

 またビッグデータを用いることで、製品の質を安定させること可能だと話した。スマート工場では画像データなどのビッグデータを用い、製造時の誤差を減らすことで、良品率が従来の95~96%から99.9%まで上昇したと語った。鴻海はさらに良品率100%を目指すと話した。

東芝メモリ買収、アップルと提携

 なお、経済日報が日本経済新聞の報道を基に報じたところによると、郭董事長は4日、東芝が半導体メモリー事業を分社して設立した「東芝メモリ」売却入札について、米アップルやアマゾン・ドット・コムも共同出資すると明かした。鴻海は半導体を搭載するスマートフォンやパソコン、サーバーなどを生産しているので、技術開発の方向性を理解しており、東芝メモリは鴻海との提携により、競争力の高い製品を開発できるようになると話した。

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