ニュース 社会 作成日:2017年6月21日_記事番号:T00071234
花蓮県の山中を単独登山中に遭難して消息を絶った後、先ごろ30日ぶりに自力で救助を要請した男性がきのう(20日)、無事保護され、ヘリコプターで病院へ運ばれた。梅雨入りして悪天候が続く中、大けがを負った状態で35日間も生き延びたことに「奇跡的」との声が上がっている。
花蓮市内の病院に到着した李さん。「いったんはあきらめかけたが、捜索ヘリを見て生きる気持ちが奮い立った」と語った(20日=中央社)
遭難した李明翰さん(29)は能高山の南投県側から花蓮県を15日間で横断する計画を立て、5月13日に登山を開始。しかし、8日目の20日に山道を歩いている際、足を踏み外して谷に転落。左すねの骨を折り、身動きができなくなった。
李さんからの連絡が途絶えたことに心配を募らせる家族が今月4日に花蓮県消防局に通報し、ただちに捜索が行われたが、彼を発見することはできず12日に捜索が打ち切られた。
一方、李さんは遭難地点で救助を待っていたが、食糧が底をついたため、自力で這って稜線まで登り、15日に携帯電話を使って消防局に救助を要請することに成功した。
ただ現場は悪天候で見通しが悪いためヘリによる救出が困難だった上、周辺に高い木が密集していることから物資を投下することも難しく、さらに徒歩で救助隊が駆け付けるには1週間を要するとみられたことから、李さんの体力が持ちこたえられるか懸念されていた。
そんな中、きのう、徒歩で救助に向かったチームがようやく李さんを発見。8日間も食べ物を口にしていなかったことから衰弱しており、まず水や食糧を取らせた後、現地に駆け付けたヘリで救出された。
病院で治療を受けている李さんは、意識ははっきりしているものの、足の骨折や頚椎の打撲、気胸や血胸の症状がみられ、医師は「こんなけがで1カ月も生き延びたとは奇跡だ」とコメントした。
なお李さんは昨年、47日間かけて中央山脈を単独で縦走することに成功し、登山界で話題を集めた実力者で、だからこそ絶望的な状況を乗り越えることができたと言える。ただ、彼は衛星電話を携帯していなかったため、現在地を特定できず、救助の遅れにつながった。ベテラン登山ガイドは「特に単独で登山に出かける場合は、衛星電話を持っていれば遭難しても助かる可能性が高くなる」とアドバイスしている。
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