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ヘビ毒タンパク質でがん治療、成功大学教授が世界初の成果


ニュース 医薬 作成日:2017年6月29日_記事番号:T00071382

ヘビ毒タンパク質でがん治療、成功大学教授が世界初の成果

 人体への副作用がない遺伝子組み換えヘビ毒タンパク質を利用してがん細胞の増殖を抑制する世界初の治療法を、成功大学生物化学分子生物学研究所の荘偉哲教授らが28日発表した。2019年に臨床試験を開始する予定だ。29日付中国時報が報じた。

 荘教授は、細胞にはインテグリンと呼ばれる細胞間の相互作用を担うタンパク質があり、ヘビ毒タンパク質でインテグリンの作用を打ち消せばがん細胞は動けなくなり、増殖を抑制できると説明した。また、ヘビ毒タンパク質はがん細胞が血流に乗って体の他の部位へ移動することも阻止できるという。

 荘教授は、がん細胞のインテグリンの違いによってヘビ毒タンパク質の遺伝子を組み換えれば、基本的に各種のがん治療に応用できると説明。脳腫瘍のあるマウスは通常35日で死亡するが、遺伝子組み換えヘビ毒タンパク質を利用した医薬品を注射したところ、100日たっても生存していたと実験の成果を明らかにした。臨床試験が成功すれば脳腫瘍の分野だけでも年間1,500億台湾元(約5,500億円)の商機が見込めると説明した。