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作成日:2008年5月1日_記事番号:T00007143
工業用ガス増産、台塑が150億元投資
台湾塑膠工業(フォルモサ・プラスチックス)幹部は30日、工業用ガスの三フッ化窒素とモノシランの増産に150億台湾元(約511億円)を投資する方針を明らかにした。1日付経済日報が伝えた。
今回の投資は、ウエハー工場や液晶パネルメーカー、太陽電池メーカーなどで高純度工業用ガスに対する需要が高まっていることが背景で、将来的に太陽電池の原材料となる多結晶シリコン事業に参入するための布石としての意味合いもある。
このうち、三フッ化窒素は、生産能力を現在の年400トンから段階的に年4,000トンに増やし、ハイテク業者の需要に対応する方針。モノシランについても、太陽電池業者による需要が急増しており、2010年までに生産能力を年2,000トンまで増やす計画。
同社によると、台湾の高純度工業用ガス市場では、販売量の1位と2位を三フッ化窒素とモノシランが占める。三フッ化窒素は薄膜加工の機器洗浄用、モノシランは薄膜加工の反応用ガスとして主に使われる。
同社の試算では、三フッ化窒素の世界消費量は今年が6,200トン、11年には1万800トンに達する見通し。モノシランの世界消費量も今年の2,200トンから11年には4,100トンに増えるとみられる。