ニュース 社会 作成日:2017年7月7日_記事番号:T00071563
雲林県で先月、麻薬の製造拠点が摘発され、数百キログラムに上る麻薬や原料が押収された。摘発は台南市警察局に所属する1人の刑事が10カ月にわたって行った潜入捜査によるところが大きかったため、同刑事には功労賞が送られた。しかし彼に送られた賞のポイント数は、飲酒運転4件を検挙した場合よりも少なかったことから、同僚から「十分に報われていない」と不満の声が上がった。
潜入捜査を行った刑事は、身分を隠して麻薬の販売人に接近し、捜査を行った結果、雲林県内の廃棄された養鶏場が麻薬の製造工場となっていると目星を付けた。
しかし、この養鶏場は周囲約1キロメートルにわたって遮蔽物のない、開けた場所に建っており、近くから様子をうかがうことは不可能だった。このため刑事は1キロ以上離れた林の中に身を潜め、望遠鏡を使って証拠の収集に努めることにした。しかし距離が離れていることもあって、すぐには有力な証拠が集まらず、10カ月もの間、監視を続けてようやく立ち入り捜査の許可がおり、摘発に成功。その後、活躍が認められた彼には功労賞「大功」が授与された。
警察官に授与される功労賞には、その貢献度に応じてレベルの高いものから「奨章」「大功」「記功」「嘉奨」が存在し、受賞者の昇級などの判断材料となるポイントがそれぞれ▽奨章、18点▽大功、9点▽記功、3点▽嘉奨、1点──が付与される。
今回活躍のあった刑事には9ポイントが送られたことになるが、飲酒運転を4件検挙した場合、10ポイントが付与されるしくみとなっているため、刑事の同僚からは「これほど長い時間と労力を費やしたのに、飲酒運転4件よりも報奨が低いなら刑事になりたがるものはいなくなる」と不満をこぼしている。
一方、当の刑事は「報奨の程度は気にならない。夏休みが始まる前に工場を摘発したことで大量の麻薬が流通して若者が危険にさらされる可能性を阻止できた」と胸を張った。
こうした優れた刑事を増やすためにも、彼らが十分に報われる制度を築いてほしいものだ。
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