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父親のゲーム中毒治したい、息子が運営会社にウイルス攻撃


ニュース 社会 作成日:2017年7月11日_記事番号:T00071615

父親のゲーム中毒治したい、息子が運営会社にウイルス攻撃

 スマートフォンやパソコンのオンラインゲームに熱中するあまり、家族を全く顧みなくなった父親に嫌気がさした高校生の息子(17)が、ゲームをできなくしようと考え、ゲーム会社のサーバーをウイルス感染させる事件が発生。実際に障害が発生してユーザーがログインできなくなり、会社は警察に通報。息子は逮捕される事態となった。

 高雄市に済む高校2年生の息子は、普段から父親がスマホやPCのオンライゲームに熱中し、自分のことをまったく相手にしなくなったことに不満を抱いていた。そんな彼はある日、ゲームのサーバーを動かなくしてしまえばよいと考えて、米国のサイトでコンピューターウイルスの「お手軽セット」を10米ドルで購入した。

 そして父親が特に気に入っているスマホゲームの『我的英雄夢GO』やPC用オンラインゲーム『刀龍伝説』が運営されているサーバーを標的とすることを決め、運営会社に「10米ドル分のビットコインを支払わなければコインサーバーをまひさせる」との脅迫メールを送付した。

 運営会社が脅迫メールをただのいたずらと考えて放置したため、息子は5月中旬から下旬にかけて攻撃を実行。多くのゲームユーザーから「ログインすらできない」と不満の声が噴出し、相次いで他のゲームに乗り換える事態となるに至り、同社は警察に通報した。

 警察がIPアドレスを基に容疑者を割り出し、当の高校生から事情を聞いたところ、彼はあっさりと犯行を認め、「ゲームが自分から父親の愛情を奪ったと考え、サーバーをまひさせようとウイルス攻撃を行ったが、これほど大きな損害が出るとは思わなかった」と供述したという。

 一方、息子が逮捕されたとの知らせを聞いて警察署に駆け付けた父親は、自分がゲームに熱中しすぎたせいで子供の気持ちを分かってやれず、さびしい思いをさせたと語り、損害を受けたゲーム会社に息子に代わって謝罪した。

 なお今回の攻撃により、運営会社は約100万台湾元の損失を受けたとして賠償を求める可能性もあるコメントしており、子供を顧みなかった代償は高く付きそうだ。