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ヒルトン15年ぶり台湾復帰へ、観光市場拡大を好感


ニュース 商業・サービス 作成日:2017年7月12日_記事番号:T00071617

ヒルトン15年ぶり台湾復帰へ、観光市場拡大を好感

 国際ホテルチェーン大手のヒルトンは11日、新北市板橋区に同ブランドの新ホテル「新板希爾頓酒店(新板ヒルトンホテル)」をオープンすると発表した。来年初めのオープン予定で、2003年の撤退以来、15年ぶりの台湾再進出となる。訪台外国人旅行者数が昨年、撤退当時の2倍の1,000万人規模まで拡大したことと、さまざまな国・地域から訪れる観光客の多様性を好感した。12日付経済日報などが報じた。

/date/2017/07/12/00hilton_2.jpgヒルトンの李・大中華区モンゴル高級発展副総裁(右1)は、台湾は大都市で観光資源も多く、高い潜在力を持っていると期待感を示した(11日=中央社)

 新板ヒルトンホテルは客室数400室。その他、中華レストラン(座席数約150席)、ビュッフェレストラン(約200席)、宴会場(テーブル数約200卓)、大型会議室(1,000坪余り)を設置する。台湾最大の会議室・結婚式場とうたい、MICE(ミーティング、インセンティブ、コンベンション、エキシビション/イベント)需要を取り込みたい考えだ。

 ヒルトンの李威豪・大中華区モンゴル高級発展副総裁は、昨年の蔡英文総統の就任以降、中国人旅行客は減少が続いているものの、訪台外国人旅行客数は1,000万人規模と、撤退当時から倍増していると指摘。台湾観光市場を「雲一つなく晴れ渡っている」と表現し、将来性への期待感を示した。また訪台観光客は日本、米国、東南アジアとさまざまな国・地域から訪れており、

特定エリアに偏っていないと指摘した。今後、ヒルトン系列の他ブランドホテルも台湾市場に参入する可能性があることも明らかにした。

宏国集団と運営委託契約

 新板ヒルトンホテルは、宏国集団が運営を担うことで11日に契約が取り交わされた。宏国集団は、かつてヒルトンが72年に台北駅前に台湾初の5つ星クラスの国際ホテルブランドチェーンとしてオープンした際も、実際の運営を手掛けており、パートナーの関係が復活した形だ。03年のヒルトン撤退後、同ホテルは「台北凱撒飯店(シーザーパーク台北)」として現在も営業している。

 宏国集団は新板ヒルトンホテルについて、板橋は▽台北都市交通システム(MRT)▽桃園機場捷運(桃園空港MRT)▽台湾高速鉄路(高鉄)▽台湾鉄路(台鉄)──の4路線が乗り入れており、交通網が発展していることを強みに挙げた。

 新板ヒルトンホテルが設置される「新橋特区国際観光旅館案件」エリアは用地2,795坪。同エリアはヒルトンの他、宏国集団傘下の「板橋凱撒大飯店(シーザーパーク板橋)」と「趣淘漫旅(ホテルチャムチャム)」が今月末にプレオープンする。エリア全体でのホテル売上高は年間21億台湾元(約78億円)が見込まれる。