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作成日:2008年5月2日_記事番号:T00007166
遠東航の背任事件、アンコール航空幹部も逮捕
遠東航空(ファーイースタン・エア・トランスポート)役員による背任事件を捜査している台北地検は1日、同社と協力関係にあるカンボジアのアンコール航空の台湾代表、楼文豪氏が遠東航空に対する約8億台湾元(約27億5,000万円)の累積債務の償還を不当に延期し、同社に損失を与えたとして、楼氏を背任の疑いで逮捕した。1日付聯合晩報が伝えた。
アンコール航空は台北~シェムリアップ線の就航に先立ち、楼容疑者が遠東航空の陳尚群総経理(背任の疑いで逮捕)と機体リース契約を結んだが、契約内容は陳総経理に大きな行政裁量権を認め、アンコール航空側は事実上リース代金を支払わないでも済む状態となっていた。
また、アンコール航空が担保として差し入れたプノンペン郊外の23万坪の土地も十分な担保価値がないことが判明した。
一方、2日の中央社電によると、検察当局は同日、遠東航空幹部が1997年に子会社の遠邦投資顧問の株式を不当な安値で売却し、会社に6億元の損失を与えた上、資金の一部が遠東航空幹部に還流したとされる疑惑について、同社の胡定吾元董事長を任意で取り調べた。検察に到着した胡元董事長は記者団に対し、「当時は既に董事長を辞任しており、違法行為には関与していない」と強調した。