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大学キャンパス通って遅刻回避、竹科通勤者に有料通行許可


ニュース 社会 作成日:2017年7月17日_記事番号:T00071718

大学キャンパス通って遅刻回避、竹科通勤者に有料通行許可

 マイカー通勤者やバイク通勤者にとって朝のラッシュは悩みの種。特に遅刻しそうな時にはイライラも募るというもの。そんな中、新竹市の清華大学と交通大学では、キャンパス内道路の通行を有料で外部に開放しており、通勤者にとって「秘密の近道」となっている。

 台湾積体電路製造(TSMC)など世界的ハイテク企業が集まる産業集積地、新竹科学工業園区(竹科)には多くの業界関係者が勤務しており、同園区へ向かう道路、光復路では毎朝、深刻な通勤ラッシュが起きている。晴れた日でも3~5キロメートルの道のりを進むのに30~40分を要し、雨ともなれば1時間以上はかかるという。

 ただ、竹科の近隣に位置する清華大のキャンパス内を通れば距離は2キロに短縮でき、所要時間わずか3分で同園区に到達できるそうだ。このため竹科と清華大、および地元自治体による協議の上、2013年より竹科に勤務する通勤者に対し、年間300件を条件に有料の「通行許可証」を発行することを決めた。

 通行料金は当初、1回に付き20元台湾としており、通勤時、退勤時の2回利用で1日に40元がかかっていたが、その後年間5,000元または1回30元に変更。1年の出勤日を225日で計算すれば、年間契約なら1日2回当たり20元で通行できることになる。

 ただ、清華大では学生の安全を最優先する立場から、通行許可証の発行を大々的に宣伝してはおらず、発行数は現在わずか30件にとどまっており、キャンパス内の近道は知る人ぞ知る存在となっているようだ。

 なお同じく竹科近くに位置する交通大でも通勤車両に対し、1回に付き30元を徴収してキャンパス内の通行を認めている。

 しかし、竹科で働くエンジニアからは「年間5,000元は高過ぎる」「大学内の道路以外にも抜け道はある」といった声も上がっており、さすが優秀な竹科のサラリーパーソンは計算高いようだ。