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メディアテック、ブランド戦略が行き詰まりか


ニュース 電子 作成日:2017年7月24日_記事番号:T00071834

メディアテック、ブランド戦略が行き詰まりか

 22日付経済日報によると、IC設計大手、聯発科技(メディアテック)で今年に入りヨハン・ロデニウス行銷長(最高マーケティング責任者、CMO)が離職していたことが明らかとなった。新たに立ち上げたハイエンド「Helio」ブランドが思うような成果を挙げられていないことが理由とみられる。2013年以降に招聘(しょうへい)した欧米人幹部はほぼ全員がメディアテックを離れており、ブランド戦略の練り直しが迫られている。

 メディアテックは中国の第2世代移動通信システム(2G)のノーブランド携帯電話端末(通称・山寨機)メーカー向けの供給を主力としていたが、12年、国際ブランドへの躍進を目指すため、競合大手のクアルコムCDMAテクノロジーズ(QCT)からロデニウス氏を引き抜いたほか、13年には北米、欧州市場におけるマーケティング業務を担当させるため、大勢の外国人幹部を招聘した。

 しかし、世界スマートフォン大手5ブランドの旗艦機種のうち、Helio製品が採用されたのは中国・広東欧珀移動通信(OPPO)の「OPPO R9」だけだ。しかもOPPOは下半期の旗艦機種ではクアルコムのチップを採用するもようだ。

 こうした中、メディアテックは北米や欧米に開設した営業拠点を大幅に縮小している。

陳氏が次期総経理か

 このほか、朱尚祖・共同営運長が今月末より、携帯電話用チップ市場でのシェア低下の責任を取って顧問に転じるとみられていたが、メディアテックを離職し中国のスマホブランドへ移籍するとの観測が浮上した。

 朱氏は陳冠州氏とともに15年11月に共同営運長に就任し、次期総経理候補に指名されていたため、陳氏が後継者争いで勝利したとの見方が強まっている。なおメディアテックは観測についてコメントを控えている。