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呉敦義主席の国民党、「脱洪秀柱化」推進


ニュース 政治 作成日:2017年7月26日_記事番号:T00071900

呉敦義主席の国民党、「脱洪秀柱化」推進

 中国国民党は8月20日の全国代表大会で、呉敦義氏が党主席に就任するのに合わせ、同党の新たな「政策綱領」を決定する。全体としては、洪秀柱前主席の親中路線と一線を画し、国民党が対中政策で従来の路線への回帰を目指す姿勢が読み取れる。26日付聯合報が報じた。

/date/2017/07/26/18kmt_2.jpg呉次期主席は、国民党の立法委員は現在34人しかないが、民意を踏まえ、与党をしっかり監視すると述べた(25日=中央社)

 政策綱領は「革新、団結、政権奪還」をテーマに掲げ、中台政策に関しては、台湾独立に断固反対する立場を強調するとともに、洪前主席が強調した「1992年の共通認識(92共識)を深める」「平和協定で両岸(中台)の敵対状態を終結させる可能性を探る」といった文言は全て削除されるもようだ。

 呉次期主席の中台政策は「両岸の相互信頼増進、台湾の安定追求」を軸として掲げ、「中華民国憲法の枠組み下で、台湾海峡の安定した現状を維持し、『92共識、一中各表(一つの中国、それぞれの解釈)』という政治的基礎に立ち、両岸交流を推進する」といった内容となっている。

 総論でも2005年に連戦主席と中国共産党の胡錦濤総書記(いずれも当時)が会談した際に合意した「5項目のビジョン」、馬英九政権の8年間に対中政策の主軸だった「92共識、一中各表」に言及しており、「対中傾斜」から「現状維持」への軌道修正が感じ取れる。