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作成日:2008年5月5日_記事番号:T00007194
パプア事件激震、邱副院長が離党・政界引退を表明
パプアニューギニアとの国交樹立交渉で支出した秘密資金10億台湾元(約34億5,000万円)が密使を務めた民間人によって着服された事件で、陳水扁政権と密使の仲介役として重要な役割を果たした邱義仁・行政院副院長が5日、事件の責任を取り民進党からの離党と、政権交代後に政界から永久に引退することを表明した。
邱副院長は「潔白には自信を持っているが、国家や人民には慙愧(ざんき)の念を抱いており、司法による調査には完全に協力する」と発言しており、副院長の職位については、張俊雄行政院長に進退を一任した。
今回の外交スキャンダルは、総統選後に迷走を続ける民進党に追い打ちをかけた形となった。
民進党は前日の4日、台北市で臨時全国代表大会を開いたが、同日夕方までに定足数に達しなかったため、結党以来初めて流会となった。謝長廷主席は代表大会を「座談会」に急きょ変更したが、壇上の党幹部は一様に硬い表情だった。
蘇貞昌元主席は記者団に対し、「党代表に奮起の意思がないことはとても残念だ。パプア事件に関しては、積極的に調査を進め、明快に処理すべきだ」と述べた上で、邱副院長に対しては党の廉政委員会で処分を行う方向で、党内の認識が一致していると説明した。