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CSCと新日鉄のベトナム合弁、今年は利益6倍も


ニュース 鉄鋼・金属 作成日:2017年7月28日_記事番号:T00071942

CSCと新日鉄のベトナム合弁、今年は利益6倍も

 中国鋼鉄(CSC)と新日鉄住金などとのベトナム合弁薄板会社、CSVC(中国語名・中鋼住金越南)の陳忠勲董事長はこのほど、同社利益が今年は682万米ドルと昨年の105万米ドルから大幅に増加するとの見通しを示した。生産量の増加に加え、同社が出資する台塑集団(台湾プラスチックグループ)のベトナム・ハティン省の大型製鉄所より冷延製品の原料供給が受けられるようになることで、ベトナムが自由貿易協定(FTA)を結ぶ国への輸出にかかる税金が約10%低減できることが大幅な増益予測の主因だ。28日付工商時報が報じた。

 陳董事長は、世界の鉄鋼製品生産量が昨年16億2,900万トンに達し、市場の競争が激化する中、米国は今年、主に中国製の原料を使用したベトナム製品の輸入に対し、反ダンピング(不当廉売、AD)関税を課していると説明。CSVCの製品は台湾と日本製の原料を使用しており、対象から除外されるほか、台プラグループの製鉄所を通じてベトナム国内から原料供給を受けられるようになればさらに競争力が向上すると強調した。

 CSVCでは2015年、製品の7割をベトナム向けに出荷したが、同国内の競争激化に伴い、昨年は輸出比率を52%まで引き上げた。特に欧米、インドネシア、インド市場での需要を好感している。