ニュース 石油・化学 作成日:2017年7月31日_記事番号:T00071976
台塑集団(台湾プラスチックグループ)の台塑石化(フォルモサ・ペトロケミカル、台塑化)は28日、米南部ルイジアナ州での工場建設に向けて、同州セントジェームズ郡の用地を5,213万米ドルで購入したと発表した。総額2,846億台湾元(約1兆円、94億米ドル)の大型投資計画の始動で、米国ではテキサス州に次ぐ原油生産量を誇る、同州の豊富な原油および天然ガスを好感した。29日付経済日報が報じた。
ルイジアナでは、2期に分けて、年産能力240万トンのエタンクラッカーの他、▽プロパン脱水素(PDH)、60万トン▽高密度ポリエチレン(HDPE)、80万トン▽低密度ポリエチレン(LDPE)、40万トン──の年産能力を確保する。2018年末に環境アセスメントを通過し、20年に着工、24年第1四半期に全て完成、稼働させることが目標だ。
台プラグループは西隣のテキサス州でも、1,393億元を投じて既存工場の拡張と新工場設置を進めている。工事完了は来年下半期の予定。LDPE(年産能力40万トン)、HDPE工場(同40万トン)、および南亜塑膠工業(南亜プラスチックス)のエチレングリコール(EG、同80万トン)工場はいずれも来年第3四半期に完工、生産を開始する。また、エタンクラッカーの拡張と年産能力25万トンのポリプロピレン新工場は同年第4四半期に完成する見通しだ。
ルイジアナとテキサスの両生産拠点が稼働した段階で台プラグループは米国での石化一貫生産体制を完成させ、米国でのエチレン生産量が台湾本拠地の第6ナフサ分解プラント(雲林県麦寮郷、通称六軽)を上回ることになる。
台プラグループは80年代から米国に進出しており、昨年の米国での利益は13億米ドルに上る。今回の大型追加投資は、大型減税や公共投資拡大、シェールガス採掘推進方針を打ち出したトランプ政権の登場が決め手となった。
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