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禁煙外来受診者が2割増、たばこの大幅値上げで決意


ニュース 社会 作成日:2017年7月31日_記事番号:T00071982

禁煙外来受診者が2割増、たばこの大幅値上げで決意

 6月12日にたばこ税が1箱当たり20台湾元引き上げられ、これに伴って販売価格も上昇したことを受けて禁煙を決意する愛煙家が多いようで、医療機関の禁煙外来を受診する市民が値上げ直前の4~5月時点で既に2割増加。今後もさらに2割以上増加すると予想されている。

 衛生福利部(衛福部)国民健康署の統計によると、台湾の喫煙人口は約300万人で、うち95%を男性が占める。また喫煙が原因で肺がんに羅患(りかん)し、死亡する人数は2万8,000人にも上るとされる。

 高雄栄民総医院禁煙センターの薛光傑主任によると、同センターを新規に訪れる患者は毎月60人程度だが、今回の値上げ後は約80人に増加。患者は30~40代が中心で、ある30代の不動産業を営む男性は毎日2箱を吸っていたが、値上げ後は1本当たり6元となり、「家が売れないのでたばこを吸えば負担も増える。それに家族から白い目で見られるため禁煙を決意した」と話したという。

 また喫煙歴15年の男性サラリーパーソン(38)は「妻からもらう1日の小遣いはわずか200元で、朝食と昼食に使えばいくらも残らないため禁煙クリニックの受診を選択した」と話す。

 やはり喫煙をやめさせるには経済的圧力をかけるのが最も有効なようだ。

 ただ一方で、人から疎まれることが原因でたばこを止めようと思い立つ喫煙者も多いようで、孫がたばこの煙を嫌がるため何度も禁煙を試みたがどうしてもやめられなかったため受診を決意したという男性もいた。

 なお薛主任は、統計では自分の意志だけで禁煙を試みた場合、成功率は3%以下だが、禁煙外来を受診し、専門家のアドバイスや禁断症状を抑える薬物などの助けを借りて実行すれば成功率は33%まで上昇すると指摘している。