ニュース 電子 作成日:2017年8月2日_記事番号:T00072011
DRAM大手、南亜科技(ナンヤ・テクノロジー)は1日、新北市泰山区で新本社ビルの完成・供用開始式典を行った。李培瑛総経理は、新本社が10ナノメートル製造プロセスDRAMの研究開発(R&D)の中心地になると表明。10ナノの開発が成功すれば台湾DRAMメーカーとして唯一で、世界市場でのシェア拡大が期待できる。2日付経済日報などが報じた。
南亜科技の新本社。DRAM景気に乗って、上半期は約3割増収を記録する好調さだ(1日=中央社)
新本社の総投資額は557億台湾元(約2,000億円)。地上10階建てで、延べ床面積は1万2,000坪。併設した12インチウエハー工場は「3A」と「3An」の2棟で、既に稼働している。
李総経理は、3A工場の30ナノ製品は、90%はマイクロン・テクノロジーの技術をベースに自社開発したものだと説明。半年前に10ナノの研究開発チームを立ち上げており、新本社が10ナノ開発の中心地になると述べた。
10ナノは自社開発のほか、マイクロンから技術移転を受ける可能性もあるが、李総経理は「まだ決めていない」と含みを持たせた。
年産額200億元へ
3A工場は30ナノが中心で一部40ナノを手掛ける。生産能力は12インチウエハーベースで3万枚。3An工場では5月、20ナノ製品の量産を前倒しで開始した。年末には月産能力を3万枚、来年上半期には3万8,000枚まで引き上げる。3A、3An工場合計の年産額は200億元を予測。また、両工場で新たに500件の新規雇用創出を見込む。
本社工場では今後、20ナノでDDR4、LPDDR4を生産する他、将来的には次世代メモリーのDDR5やDDR6も手掛け、▽スマートカー▽スマートハウス▽スマートオフィス──など多分野にわたる需要を取り込みたい考えだ。
環境にも配慮
本社工場は、内政部が定める「EEWH(エコロジー、省エネ、廃棄物抑制、健康の4大指標による基準)」に沿って建設しており、低汚染、再利用可能な建材を使用している。同社は、昨年のウエハー1枚当たりの天然ガス使用量は前年比で8.2%減少、水の消費量も1.9%減少したと説明。昨年の水のリサイクル量は534万トンで環境に配慮しているとアピールした。
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