ニュース 社会 作成日:2017年8月2日_記事番号:T00072034
雲林県に住む農家の男性、沈三未さん(70)は、自身がボランティアを務める近所の廟(びょう)が頻繁にさい銭泥棒の被害に遭っていたことから、一念発起して自ら防犯装置を製作。これが大きな効果を発揮し、10年間で30人を超えるさい銭泥棒の逮捕に成功した。
沈さんが長年にわたりボランティアを務める同県斗南鎮の廟、照瑤宮ではかつて、信徒たちがせっかく投げ込んださい銭のほとんどを泥棒に盗まれる事件がたびたび発生し、廟関係者を悩ませていた。
当初、泥棒はさい銭箱の鍵を壊して金を取り出したり、さい銭箱自体を運び出すという手法を用いていたため、廟側は鉄製の箱を鎖で固定する対策を講じた。
しかしその後、泥棒は釣り糸などに両面テープを貼り付けた板を結びつけてさい銭を釣り上げる方式を編み出し、一向に被害は収まる気配を見せなかった。
警察や住民が協力してパトロールを行うなど防犯体制を強化したもののあまり効果はなく、困り果てていたところ、沈さんの脳裏に突然「泥棒にさい銭釣りはさせても、金は手に入らないようにすればいい」というアイデアがひらめいた。
そして彼は、さい銭箱の中にのこぎり状の歯が付いた鉄製の板を2枚、歯が内側に向かい合うよう斜めに設置。泥棒は両面テープ付きの板を結んだ糸を箱の中に垂らすことはできても、引き上げようとすれば板が引っかかって糸が切れる仕組みだ。
沈さんはさらに、さい銭箱に仕込んだのこぎり板に圧力がかかれば、廟から50メートルと離れていない自分の家に設置した警報機が鳴る仕組みも考案した。これにより、泥棒がさい銭を釣り上げようと悪戦苦闘している間に警備員や知人に連絡。大勢で取り囲んで犯人を捕まえることができるようになった。警報が鳴った場合の逮捕率はほぼ100%に達しているという。
悪者を退治するヒーローとなった沈さんは、孫たちから「おじいちゃんすごい」と心から尊敬されているということだ。
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