ニュース その他分野 作成日:2017年8月4日_記事番号:T00072084
今月19日に開幕する台北ユニバーシアードの開催期間中の経済効果は119億台湾元(約430億元)に上るとの試算が3日教育部から発表された。同大会は台湾で開かれる国際大会として過去最大規模で、主にアジア近隣諸国から応援に訪れる観光客で、小売卸売業、ホテル・レストラン、レジャーなど幅広い分野への波及が期待される。4日付経済日報などが報じた。
台北ユニバは、台湾ではまれに見る大規模国際大会で、徐行政院報道官は、成功に向けて全力で支援すると意気込みを語った(3日=中央社)
最も恩恵を受けるのは小売卸売業で、51億元の経済効果を見込む。2009年に高雄市で行われたワールドゲームズ(五輪で採用されていない競技の国際大会)では、期間中に台湾内外の観戦者による消費が26億6,000万元に達し、より規模の大きい台北ユニバでは、観光収入全体で少なくとも30億元の増加が見込まれる。教育部は他に波及効果が期待される業界として、▽ホテル・レストラン▽エンターテインメント・レジャー▽不動産▽運輸・倉庫▽通信・メディア▽金融・保険──を挙げた。また、期間中は少なくとも1万5,000件の就業機会が創出されると試算している。
大会の準備期間6年間を含めた経済効果は計640億元。台北ユニバ開催にかかる総経費は171億元で、そのほとんどが中央、地方政府の負担。中央政府からの補助金は74億元だ。
行政院の徐国勇報道官は、台北ユニバ開催によって、経済効果以外にも多くの間接的な恩恵が生まれると指摘。開会式と閉会式に4K映像による中継を導入することで、関連産業の技術向上につながると話した。また、競技会場施設の質の向上や台湾高速鉄路(高鉄)での無料Wi-Fiの導入なども台北ユニバによるものだと述べた。
選手村を賃貸公営住宅に
内政部営建署によると、新北市林口区に設けられる選手村は、大会終了後に賃貸公営住宅としての活用を予定している。住宅戸数は3,490戸で、賃料は市場水準の8割。低所得者や社会的弱者などへは64%で貸し出す。
また、ビジネスのスタートアップのための場所とネットインフラなどを提供する「青創基地(スタートアップハブ)」や店舗物件82件も貸し出す。青創基地は経済部によって運営され、賃料は2割引き。店舗物件は非政府組織(NGO)へは2割引き、営利目的には割引せずに提供する計画だ。
131カ国・地域から1万人参加
台北ユニバには世界131カ国・地域から選手7,639人、監督・コーチや医療チームなど関係者3,758人が参加する。会場は60カ所で、台北市、新北市、桃園市など5県市にわたる。
日本オリンピック委員会(JOC)によると、日本代表選手団は選手336人(男子180人、女子156人)、監督・コーチなど153人、アディショナルオフィシャル19人の合計508人。選手団長は塚原光男JOC理事、主将は水泳・競泳の萩野公介選手、旗手は柔道の能智亜衣美選手が務める。
活躍が期待される選手は、リオデジャネイロ五輪の競泳男子400メートル個人メドレー銅メダルの瀬戸大也選手、競泳男子4×200メートルリレー銅メダルの小堀勇氣選手、体操女子団体4位入賞の寺本明日香選手など。大会の公式サイトはhttps://www.2017.taipei/home(英語と中国語)。
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