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TSMC傘下のGUC、今後2年が「AI収穫期」


ニュース 電子 作成日:2017年8月7日_記事番号:T00072100

TSMC傘下のGUC、今後2年が「AI収穫期」

 人工知能(AI)をめぐり、さまざまな半導体ソリューションが競合する中、台湾積体電路製造(TSMC)とTSMC傘下のASICメーカー、創意電子(グローバル・ユニチップ、GUC)は、AIブームが大きな追い風となる見通しだ。7日付電子時報が伝えた。

 GUCは今年を「AI元年」と位置付け、AI関連のプロジェクト6件を一挙受注した。秘密兵器はTSMCと共同開発した第2世代高帯域幅メモリー(HBM2)で、既に16ナノメートル製造プロセスによる生産を開始した。今後は7ナノメートル製造プロセスに踏み込む予定で、GUCにとって今後2年は「収穫期」となりそうだ。

 高帯域幅メモリー(HBM)はAI、マシンラーニング、HPC(高性能計算、ハイパフォーマンスコンピューティング)などの分野で大量に使用されている。現在HBMメモリーの主なサプライヤーはサムスン電子とSKハイニックスだが、生産能力が限られているため、AIブームによる需要に対応し切れていない。こうした中、関連技術を蓄積してきたTSMCとGUCにとっては、AI市場への絶好の参入機会となっている。

 実際にTSMCは既にAI分野でグーグル向けのTPU(テンサー・プロセッシング・ユニット)、エヌビディア向けのGPUなどを受注。TSMC傘下のGUCは既に6件のAI案件の受注に成功した。

 GUCの陳超乾総経理は「テープアウト(設計完了)から3~4四半期で量産に入る。現在の受注案件は18年下半期以降、売り上げに貢献するのではないか。特に19年はAI関連のビジネスチャンスが大幅に拡大する見通しで、今後2年がAIビジネスの『収穫期』になる」と述べた。